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山形達也84歳の心理学

2014.06.27
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カテゴリ:薬科大学
さえ:

今週の火曜日になってから、大学に日本に向かって出発する日時を伝えたのですが、急なことなのに、昨日の昼には大学が畢校長の主宰で送別の宴を開いて下さいました。

十一年前、畢校長は副校長でしたし、蔡処長は国際交流処の中で処長のほかのたった一人の係員でした。国際交流処はいまは職員十人近くを抱える大所帯です。

薬科大学はぼくが来たころは中国の大学のランキングで、150位くらいでした。7年くらい前に遼寧省でナンバーワンの高校である東北育才学校に行って話しをしたとき、壁を見上げると、中国の上位大学百校の名前が刻まれているのですよ。君たちよ、目指せ、上位校を!と毎日檄を飛ばされている訳ですが、瀋陽薬科大学の教授が話しにきたというのに、百校の中に薬科大学がなくて肩身が狭いなあと思いましたっけ。

最近のランキングですと87位になっています。

中国の大学のランキングは大学の学生数が大きく評価される仕組みになっているので、少人数の瀋陽薬科大が上位になる望みは殆どないのです。

それでも百校の中に入ったということは、どういうことなのでしょうね。集めた研究費も大学の評価に入るので、そのためかも知れません。いくつかの研究室は良い研究を出し続けていますから、そのためかも知れません。

ぼくたちの研究室の簡単な総括をしましょう。ぼくとさえにしてみれば、毎年5万元の研究費で、良くここまでやったなあというところですね。

もちろん、それだけでは足りないので、日本に行ったときに日本の金で買った研究資材の費用を勘定に入れないでも、この中国で使った私財は11年間で163万元になります。

さえとぼくの給料を投じましたし、日本から持ってきた金もあります。このうち、四宮さんは彼のいた二年間の間に、3千元x24ヶ月=7万2千元を研究費に寄付して助けてくれました。この私財以外にも、2008年度には日本の水谷糖質科学研究振興財団からは400万円(28万元にあたる)の研究費をいただきました。大学は研究室の立ち上げに30万元を用意して呉れました。

これらの合計をすると、276万元です。投稿準備中の論文も入れて、その数で割ると論文一つあたり17万元になります。日本円にすると、論文1編あたり272万円です。日本にいた頃に比べると効率は上がっていますが、対費用効果では大したことはないですね。

論文を出す効率では自慢できないとすると論文の質を主張したいところですが、科学の進歩全体から見ればたいした地位ではありません。それでも一つだけ誇って良いことは、研究室の学生の育成に、ぼくたちの全力を投じたことでしょうか。さえは起き上がれなくなった病床の中でも、学生の研究の一つ一つ、一人一人の気持ちを心から案じていましたね。

瀋陽の研究室では、研究のうえで目指したゴールには到達しませんでした。時が来てこの大学を去るにあたり、それでも、ぼくの心は達成感でいっぱいです。この大学の学生数から見たらほんの僅かとは言え、ぼくたちの研究室で育っていった学生諸君を思うと、誇らしさで胸が膨らみます。

彼らが良い人生を送れるよう、そして瀋陽薬科大学がますます中身の濃い大学になるよう、願って已みません。






最終更新日  2014.06.27 08:08:36
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