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紅茶はすばらしい
その効用は神秘的と思われるほど深く、遠い中国から伝わってきた。 しかし、それも人間が飲むからすばらしいと見えるのだ。 (「紅茶レジェンド」より抜粋) 紅茶レジェンド 磯淵猛 タイトル通り、紅茶にまつわる伝説、エピソードを紹介した本です。 これを読むときは是非となりに紅茶を。 1杯目は正山小種、無理そうだったらアールグレイをご用意。 レジェンドは中国から始まり、紅茶がようやく英国に到達した頃のお茶について。 俗に「正露丸の香り」といわれる正山小種にまつわるエピソード、 そこからトワイニングの歴史についてを書いています。 アールグレイをはじめて作ったのは、トワイニング説とジャクソン説があるのですが、この本ではトワイニング説を支持しているようです。 2杯目はアッサム茶を。 アッサム茶を発見したC.A.ブルースの跡を追いながら、アッサム茶が紅茶として認められるようになるまでのいきさつを書いています。 それまで中国のお茶しか知らなかった人々が、いかにして熱帯のアッサム茶と向き合い、闘い、数多の時間を費やしてきたか。 この1杯にたどり着くまでの歴史や人々を感じながら楽しめます。 そして3杯目はセイロンティーを。 セイロンティーの生みの親といわれるジェームズ・テーラー、育ての親といわれるトーマス・リプトンのお話。 全体的にロマンチックだなぁと思ったのですが、ジェームズ・テーラーのエピソードにはロマンを通り越して号泣しました・゚・(ノД`)ヽ 今の紅茶が出来上がったのは、決して簡単な事だったのではなく、 不遇や逆境に抗いながら、必死で一歩一歩を踏みしめてきた先人と、 今もどこかで紅茶を摘んでくれている人たちのおかげなんだなと。 いや、もっと1杯の紅茶を大事にしないとダメですね。 うまく表現できないのですが、形骸化された紅茶のステータスばかり気にしているよりも、もっと大切なものがその中にあるんじゃないかなぁと。 そう思うのです。 テーラーに感謝しつつ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
February 12, 2009 09:38:46 PM
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