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2020.08.02
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カテゴリ:データ分析
​​​​​​​まだまだ、検査件数が不十分だと言われているPCR検査ですが、以前よりは増えてきています。

検査数が増えたことによって、感染確認者数も増えているようです。

2月~4月の頃には、PCR検査を拡大しても意味がない、という主張をする人も多くいたようです。

その論拠の多くは、症状の無い、あるいは、症状が軽い「事前確率が低そうな人」を対象にPCR検査をしても、偽陽性や偽陰性が多く出るので、意味がないどころか、偽陽性者が多く出て医療崩壊の原因になる、というものでした。

しかし、7月29日まで、岩手県で1382件のPCR検査を実施しても「陽性者ゼロ」が続いていました。ということは、「偽陽性者」もゼロだったということになります。

岩手県の例から、PCR検査で偽陽性者が出る確率は、かなり低いということが推測されます。言い換えると、新型コロナウイルスのPCR検査の特異度は非常に高いことが推測されます。

 感度:陽性の人を正しく陽性と判定する精度

 特異度:陰性の人を正しく陰性と判定する精度

何の根拠もなく、特異度が80%とかで計算した結果をもって、「こんなに偽陽性者がたくさん出る」とする議論がありましたが、さすがに無責任な議論だと思います。

一見、科学的な主張の根拠が実はデタラメだったということもあるようです。

来年の大学の入試問題に出る可能性が高いと思われる、「病気の検査の精度」の問題(条件付き確率の問題)として考えてみるとわかりやすいと思います。

感染率と陽性的中率の関係を特異度別に見たグラフを作成しましたが、PCR検査拡大の賛成論、反対論のそれぞれが想定、仮定しているものが違うのだろう、ということがグラフからわかると思います。

下記の記事のように、宇都宮市で感染率1.23%という抗体検査による調査の結果があったので、1%が感染していると想定します。


仮に、1万人の1%が感染していると想定した場合、感染者は100人で、非感染者は9900人です。

そして、感染している人100人のうち70人を正しく陽性と判定できる検査を想定します。感度は70%ということになります。

さらに、その検査では、100人の非感染者のうち99人を正しく陰性と判定できると想定します。特異度は99%ということになります。この場合、偽陽性者が1人ということになります。


1万人を対象にその検査を実施すると、陽性者は70人、偽陽性者が99人(9900人の1%)となり、偽陽性者の方が多いことになります。

上の想定は、偽陽性が1%という精度ですが、偽陽性が0.1%(特異度99.9%)だとすれば、上記の偽陽性者は9.9人になります。

偽陽性が10%出る精度(特異度90%)だとすれば、990人が偽陽性になります。

偽陽性が20%出る精度(特異度80%)だとすれば、1980人が偽陽性になります。

感度を70%とした場合、偽陽性が出る精度(特異度)の想定の違いによって、
「陽性者70人、偽陽性者99人」だったり、
「陽性者70人、偽陽性者9.9人」だったり、
「陽性者70人、偽陽性者990人」だったり、
​​「陽性者70人、偽陽性者1980人」だったりするわけです。

上記の4つのそれぞれの想定で、「陽性と判定された場合に真の陽性である確率」:陽性的中率は、それぞれ、41.4%、87.6%、6.6%、3.4%ということになります。

特異度99%の場合:41.4% = 70 ÷ (70+99)

特異度99.9%の場合:87.6% = 70 ÷ (70+9.9)

特異度90%の場合:6.6% = 70 ÷ (70+990)

特異度80%の場合:3.4% = 70 ÷ (70+1980)

「陽性者70人、偽陽性者1980人」の場合、「陽性と判定された場合に真の陽性である確率」は3.4%なので、それを根拠として、無症状者を対象に検査をしても無駄だという主張がなされていました。3.4%という陽性的中率であれば「無駄」という結論になるのは当然のことでしょう。

しかし、岩手県の例からすると、偽陽性は少なくとも0.1%以下であることが推測され、「陽性者70人、偽陽性者9.9人」という想定の方が現実的なようです。この場合、「陽性と判定された場合に真の陽性である確率」は87.6%になります。

特異度が80%と99.9%では、「陽性的中率・適合度:陽性と判定された場合に真の陽性である確率」に非常に大きな違いがあります。特異度80%を前提とした時点で、かなり恣意的な議論であることがわかります。

特異度80%を前提にすると、無症状者も対象にしてPCR検査を増やすべきだという結論にはならないでしょう。前提が間違っていると、当然、結論も誤ります。

結局、今、必要なことは、PCR検査の感度や特異度などを検証することなのかもしれません。疫学調査による感染率の把握も必要でしょう。

下記のグラフでよくわかるように、特異度の数値次第で、陽性的中率は大きく変わります。「特異度は・・と仮定します」といった空論を続けていても無意味だと思います。

偽陽性の恐れがどれくらいなのかというエビデンスなしのPCR検査反対論や賛成論は不毛だと思います。議論が混乱している原因の一つは、反対派、賛成派それぞれが想定している「陽性的中率」がかなり異なっていることなのではないでしょうか。


特異度が99.9%以上であれば、1%程度の感染率が想定される場合の「全員検査」でも陽性的中率は87.6%以上になります。

もちろん、感染率(事前確率)が1%よりもっと高い対象であれば、陽性的中率はさらに高くなると考えられます。

↓横軸が有病率(感染率・事前確率)です。縦軸が「陽性的中率・適合度:陽性と判定された場合に真の陽性である確率」です。いずれも感度は70%にしています。検査の精度が低い場合は、有病率が高くないと実用的ではないことがわかります。いずれにしても、特異度によって、陽性的中率は大きく違います。また、有病率(事前確率)によっても陽性的中率は大きく左右されます。



​↓上のグラフのX軸の範囲を「0から0.05」までにしたものです。​0.01が感染率1%に該当します。感染率1%では、特異度が99.9%以上の検査でないと実用的ではなさそうです。
特異度が99%と99.9%の間でもかなり陽性的中率に差があります。特異度を99%とするのか、特異度を99.9%にするのかで、PCR検査の運用に対する考え方が大きく異なってくる可能性があります。
特異度が99%程度だと、感染率1%の想定での「全員検査」は意味がない、という結論になりそうです。特異度が90%であれば、
感染率1%の想定での「全員検査」は有害でしかない、ということになるでしょう。



「陽性者70人、偽陽性者1980人」といった恣意的な想定を根拠に、偽陽性者がたくさん出るので、PCR検査を幅広く行うのは有害だと主張する人がいたのは確かです。

特異度80%が本当であれば、岩手県で1382件の検査をしている間に、「陽性者」が少なくとも250人くらいは出ていないといけないはずです。実際にはゼロでしたが、偽陽性者がたくさん出ると主張していた人は、岩手県の例をどのように考えているのでしょうか。

もちろん、事前確率が低い、無症状の人に検査をしても、偽陽性者が多く出るので有害だという主張には一理ありますが、このことをもって、PCR検査件数を増やす必要はないという主張がなされたりするのは、違うと思います。

また、実際には、症状があったり、濃厚接触者だったり、「事前確率」が1%よりもずっと高い対象者を検査することが多いでしょうから、「陽性と判定された場合に真の陽性である確率」はもっと高いはずです。

症状がある人や感染確認者の濃厚接触者がスムーズに検査を受けられるように、検査件数の能力は高めておく必要があると思います。

検査の陽性率を低い水準に保てないと、見逃しが増えて、診断・治療開始が遅れることになり、死亡者数の増加につながる可能性があります。

最近、新型コロナウイルスの場合は、無症状者が多いことが明らかになっているので、無症状者に対する検査も工夫していく必要があると思います。

なお、偽陰性については、真の陰性であっても、偽陰性であっても、マスクやソーシャルディスタンスは続ける必要があるので、あまり大きな問題ではないのかもしれません。

また、検査数が増えると、感染確認者が増えるので、医療崩壊を起こす。だから、検査をしてはいけない、といった本末転倒というか、不思議な主張があります。

これは、指定感染症なので、感染確認者を必ず入院させなければならない、という運用が間違っているからだと思います。

検査数を増やす場合には、無症状者、軽症者用の隔離療養施設を確保することが重要になります。

上記のグラフは、下記サイトのRのコードを利用して作成しました。「map_df」関数でデータ表が作成できる、というのは便利です。

上記サイトのRのコードを利用して、データ表を作成します。そして、特異度を変えたデータ表を作成して結合して、グラフを作成しました。計算式からわかるように、陽性的中率(precision)は、感度、特異度、感染率によって変動します。

n <- 10000​
Sensitivity <- 0.7
Specificity <- 0.8
p <- c(seq(0,0.1,length.out = 11),seq(0.2,0.8,length.out = 7),seq(0.9,1,length.out = 11))
df_a08 <- map_df(prevalence,function(p){
  list(prevalence = p,
          np = n*p,
          notnp = n*(1-p),
          TP = n*p*Sensitivity,
          FP = n*(1-p)*(1-Specificity),
          FN = n*p*(1-Sensitivity),
          TN = n*(1-p)*Specificity,
          accuracy = p*Sensitivity+(1-p)*Specificity,
          precision = p*Sensitivity/(1-Specificity+p*(Sensitivity+Specificity-1)))
          })
df_a08 <- df_a08 %>% mutate(group="特異度=80%")

↓上記のコードによって下記のデータ表が作成されます。特異度を変えて作成したデータ表を結合して、グラフを作成しました。


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↓PCR検査の問題は、機械学習の問題につながっていました。混同行列についてわかりやすくまとめられています。

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↑楽天市場店で購入すればよかったと思います:アマゾン・プライム・ビデオはHD 1080Pで視聴できます:有機ELなので、黒がきれいです:ヘッドホンでのドルビーアトモスに対応しています。

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↓ECDCデータ版ダッシュボードはこちらからアクセスできます。

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​【ダッシュボード「COVID-19 Transition Graphs」を試作】​​
こちらは、ジョンズ・ホプキンス大学のデータを利用したダッシュボードです。

中国本土以外の地域への感染が拡大しているため、国別、地域別の感染者数の推移を簡単に確認できるダッシュボードを試作しています。​

随時、ページを追加しています。グラフのデータは、右上部分の操作でダウンロードすることができます。

アメリカの「地域別の変数」を前処理して、「州別」での推移をグラフ化できるようにしました。

また、州コードのフィールドを作成してコロプレス地図も作成しています。

楽天ブログでは「iframe」タグが使えないので、Bloggerのページから利用できるようにしています。

無料で利用できる、グーグルの「データポータル」のダッシュボードです。データさえあれば、簡単に作成できます。「国」別、「地域」別に日ごとの感染者数の推移を見ることができます。

↓ダッシュボードの試作です。下記リンクのページから利用できます。
​​

ジョンズ・ホプキンス大学の「JHU CSSE」の「Covid19 Daily Reports」のデータを利用しています。
 
EdgeブラウザやIEブラウザなど、Chromeブラウザ以外での利用の場合はうまく表示されないことがあるようです。

上記のダッシュボードのデータの出所のサイトです。マップがメインのダッシュボードです


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↓日本のインフルエンザの「定点当たり報告数」をグラフ化できるダッシュボードを試作。都道府県別にグラフ化可能です。



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★おすすめの記事 ​​







​​◆How Windows Sonic looks like.​​:Windows Sonic for Headphonesの音声と2chステレオ音声の比較:7.1.2chテストトーンの比較で明らかになった違い:一目で違いがわかりました




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Last updated  2020.08.21 17:05:11
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Re:◆【新型コロナ】やっぱり、PCR検査   背番号のないエース0829 さん
「日本一遅い成人式が、無事終了 !!」に、上記の内容について記載しました。
もしよろしかったらaccessしてみてください。


(2021.04.02 15:46:50)

Re[1]:◆【新型コロナ】やっぱり、PCR検査(08/02)   digital_21 さん
背番号のないエース0829さんへ
すてきな内容ですね。 (2021.04.03 08:43:32)

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digital_21@ Re[1]:◆【新型コロナ】やっぱり、PCR検査(08/02) 背番号のないエース0829さんへ すてきな内…
背番号のないエース0829@ Re:◆【新型コロナ】やっぱり、PCR検査 「日本一遅い成人式が、無事終了 !!」に、…

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