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【火垂るの墓】 |
【耳をすませば】 |
【猫の恩返し・ギブリーズ】 |
昭和20年、戦時下の神戸。14歳の兄・清太と4歳の妹・節子は空襲で両親を失い、親戚の家に身を寄せる。そこで疎外された二人は穴蔵で生活を営み短い幸せな時を送るが、やがて節子は衰弱して短い生涯を終える。そして後を追うように兄の清太も…。野坂昭如が自らの体験を元に書いた短編小説を高畑勲監督がアニメ化。過酷な状況の中で生き抜こうとする小さな命を客観的な視点からリアルに描いている。特に細かい描写で描かれた人物の表情はこれまでのアニメをはるかに超えた出色の出来映え。また、暗闇を飛び交うホタルの中で兄妹が佇む幻想的な場面はただひたすら美しく、リアルな現実描写と溶け合って見る者の涙を誘う。 |
月島雫は読書好きな明るい中学3年生の女の子。周囲が受験勉強で必死になっている中でも、マイペースな彼女はいつも学校の図書館や市立図書館で本を読みふけっていた。ある日、雫は自分が読もうとする図書館の本の貸し出しカードに、いつも同じ名前があることに気づく。"天沢聖司"というその名が、なぜか気になる雫だった。やがて雫はひとりの少年と出会う。中学卒業後、イタリアに渡ってヴァイオリン職人を目指そうとしている少年、彼こそが"天沢聖司"だった…。
柊あおいの同名少女漫画を原作とした、ジブリ・ブランドのアニメ作品。監督は、ずっと高畑勲、宮崎駿両監督を支えてきた名アニメーター・近藤喜文。本作が、「もののけ姫」の作画監督を最後に47歳で亡くなった彼の、唯一の監督作品となった。主人公の2人の声を登場人物と同年代の本名陽子と高橋一生が務め、室井滋、露口茂、小林桂樹などの実力派が脇を固めている。また、評論家の立花隆が声優に初挑戦しているのも話題のひとつ。思春期の透明な心のときめきを描いた、甘酸っぱい青春の想い出のような佳作だ(1995年製作)。 |
「猫の恩返し」 吉岡ハルはごく平凡な女子高生。学校に遅刻したり、片思いの男の子に彼女がいるとわかって落ち込んでいたハルは、ひょんなことからトラックにひかれそうになっていた猫を助ける。その猫が"猫の国"の王子だったことから、ハルはお礼に"猫の国"に招待されることになった。思い通りにならないことが続いて少し投げやりになっていたハルは、軽い気持ちで招待を受けるものの、自分が猫の王子の花嫁にされると知って驚く。困り果てたハルは、ふいに聞こえてきた不思議な声に導かれるままに、猫の男爵"バロン"のもとを訪ねる…。
「ギブリーズ
episode2」 野中くんはとあるアニメーション制作会社で働く、優しいけれど気の小さい中年男。スタジオを取り仕切る美人キャリアウーマンのゆかりさん、マイペースで大食漢な奥ちゃんなど個性的な面々に囲まれている野中くんは、ある日の昼休みに、近所でも有名な激辛カレー・ショップに行くことになり…。 (2002年製作作品) |
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【海が聞こえる】 |
【ホーホケキョとなりの山田くん】 |
【おもひでぽろぽろ】 |
東京の大学に進学した杜崎拓は、吉祥寺駅の反対側のホームに、とある人影を見つける。見覚えのあるその姿は、高知の大学に行ったはずの武藤里伽子だった。高知へ向かう飛行機のなかで、拓は里伽子と出会った2年前の夏の日に思いを馳せる。当時の里伽子は勉強もスポーツも万能の美人で、拓の親友の松野は彼女に思いを寄せていた。拓にとっての里伽子は、"親友の片思いの相手"という、ただそれだけの存在だった。だがそれだけで終わるはずだった関係は、高校3年生のときに行ったハワイ修学旅行をきっかけに、少しずつ変化を見せはじめ…。
原作は青春小説の第一人者・氷室冴子の人気作品。「月刊アニメージュ」で連載された当時は「魔女の宅急便」で作画監督を務めた近藤勝也が挿絵を担当し、読者の共感と支持を集めた。その後、望月智充監督のもと、スタジオジブリの若手スタッフによってテレビ作品として制作された。映像特典として、「近藤勝也の絵コンテ形式によるレイアウト集」が収録されている。(1993年製作作品) |
「となりのトトロ」、「もののけ姫」のスタジオ・ジブリによる'99年度製作作品「ホーホケキョ
となりの山田くん」をDVD化。原作は'91年から朝日新聞に連載されたいしいひさいちによる4コマ漫画。庶民の日常に起こる小さな出来事や人々の喜怒哀楽が高畑監督の手によって丹念に描き出され、"現実"を受け入れつつそれを楽しむ家族の姿が山田一家の生活を通して見事に描かれている。また、背景やキャラクターを水彩画タッチの作画で表現することにより、原作の持ち味をくずさず温かみのあるアニメーションに仕上げている。1997年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞したほか、ニューヨークのMOMA美術館パーフェクト・コレクションにも選定されるなど、国内外で高い評価を受けている。 |
1982年、東京。現在の生活になんとなく物足りなさを感じているタエ子は27歳。東京生まれで東京育ちのタエ子にとって田舎は憧れの場所。10日間の休暇を取り、姉の結婚で出来た山形の親戚の家へと旅立つ。しかしタエ子には奇妙な連れがいた。姉さんたちとの思い出話をきっかけに現れた過去の"ワタシ"がどうしても脳裏から離れない。1966年、東京。当時10歳のタエ子にとっては些細な日常でさえも切実で真剣な出来事。給食、初恋、分数の割り算、懐かしくもはがゆい数々の記憶が甦り、現在の自分に問いかけてくる。小学5年生。それは女の子が一つの階段を上っていく、さなぎの季節なのかもしれない。そして今、自分にまたさなぎの時期が巡ってきたのだろうか。タエ子は思いをはせていく。山形に到着したタエ子を迎えたのは、有機農業に情熱を燃やす青年・トシオ。タエ子は時には真剣に、時にはくだけて農業のこと、自然のことを教えてくれるトシオに好意を抱きながら、田舎の生活に身を浸していく。しかし、明日東京に帰るという日に、本家の婆っちゃの突然の言葉がタエ子を驚かす。思いがけない申し出に動揺し、タエ子はたまらず家を飛び出してしまう…。声優陣には今井美樹と柳葉敏郎を抜擢。 |
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【パンダコパンダ】 |
【名探偵ホームズ】 |
【ルパン3世 カリオストロの城】 |
宮崎駿、高畑勲のゴールデン・コンビが贈る劇場版名作アニメ「パンダコパンダ」とその続編「パンダコパンダ
雨ふりサーカス」を併せてDVD化。演出を高畑、原案・脚本を宮崎が手がけ、深みのあるストーリーと人間味豊で親近感の湧くキャラクター設定で高い評価を受けた。「となりのトトロ」の原点となった、心温まるアニメーション作品である。
「パンダコパンダ」(1972年公開) おばあちゃんが出かけてしまい、初めて一人で留守番をしていたミミ子。そこになんと、パンダの親子がやって来た。大喜びするミミ子だったが、テレビからはパンダの親子が動物園から逃げ出したというニュースが流れてくる…。
「パンダコパンダ
雨ふりサーカス」(1973年公開) ミミ子とパンダ親子の家に、トラの子どものトラちゃんがやって来た。トラちゃんとコパンダのパンちゃんはすぐに仲良しになるが、実はトラちゃんはママとはぐれて迷子になっていたのだ…。 |
コナン・ドイルの名作探偵小説「シャーロック・ホームズ」の登場人物を、全て犬に置き換えて作られたアニメ作品。元は'81年からイタリア国営放送局RAIとの共同制作によって製作され、途中諸事情により制作中断となっていたいわくつきの作品。本作はそれらの内の2話分を劇場版として完成させ、'84年に映画「風の谷のナウシカ」の同時上映として劇場公開されたもの。テンポ良く展開するユーモアたっぷりのストーリー、個性豊かなキャラクターたちが評判を呼び、その後計26話まで制作されてTV放映された。監督は日本アニメ界を代表する名匠・宮崎駿。近藤喜文、丹内司ら宮崎作品に欠かせない一流スタッフが勢揃いし、現代的でスマートなホームズ像を作り上げている。
「青い紅玉(ルビー)の巻」
怪鳥・プテラノドンの出現によって人々がパニックに陥っていたある日、モロアッチ教授が宝石店から秘宝・青い紅玉を盗み出す。ところがその紅玉が今度はスリの少女・ポリィに盗まれて…。
「海底の財宝の巻」
探険家・ライサンダー大佐が海底でナポレオンの秘宝を発見。その宝を巡って、ホームズとワトソン、モロアッチ教授、軍隊などが大騒動を繰り広げる…。 |
1979年に劇場公開され、20年以上経っても多くの熱烈なファンに支持されている「ルパン三世/カリオストロの城」。宮崎駿監督初の劇場用長編アニメとして知られるこの作品は、緻密な設定とスリリングな展開にユーモアをちりばめて描かれた、日本アニメ史上に燦然と輝く傑作である。ルパンをはじめとするお馴染みの面々、日本のアニメ史上"最も可憐なヒロイン"と言われる少女・クラリスなど、魅力的なキャラクターも大きな見どころ。美しい衣装や自然描写、スリリングなアクションなど、後の宮崎作品のエッセンスが凝縮された、アニメ・ファンならずとも必見の作品である。このDVDには本編ディスクに加え、宮崎監督の直筆絵コンテ他豪華映像特典を収録した特典ディスクも付属している。 某国営カジノから盗み出した札が"ゴート札"と呼ばれる偽札であることを知ったルパンと次元は、ゴート札の出所と目される小国・カリオストロ公国に潜入する。そこで男達に追われる花嫁姿の少女と遭遇したルパン達は少女を助けようとして失敗するが、少女はルパンの元に不思議な紋章が入った指輪を残していった…。 |
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【となりのトトロ】 |
【天空の城ラピュタ】 |
【風の谷のナウシカ】 |
宮崎駿が、古くから温めていたアイディアを元に原作・脚本・監督の一人三役をこなして製作した劇場用オリジナル・アニメ(1988年4月劇場公開)。子供たちとお化けのふれあいを通して綴られた家族の温かさ、細密なアニメーションで描かれた日本の叙情的な四季の美しさ、そしてなんと言ってもお化けのトトロのキャラクターが子供から大人にまで愛され、大ヒットした作品である。音楽は宮崎作品に欠かせない久石譲。映画の宣伝コピーを担当した糸井重里が宮崎監督のご指名で父親の声を担当し、素朴な味わいを出している。 ある春の日、サツキとメイの姉妹はお父さんと一緒に、郊外にある古くてオンボロで、おまけに黒くてフワフワしたお化けまで出る家に引っ越して来た。だんだんと新しい家の生活にも慣れてきたある日、庭で遊んでいたメイは不思議な生き物を追いかけるうちに穴に落ちてしまう。するとそこには大きなタヌキのような、みみずくのような、見たことも無いお化け"トトロ"がいた…。 |
少女・シータは、政府調査機構の将校・ムスカ率いる黒メガネの男たちに捕われ飛行船の中にいた。そこへ空中海賊・ドーラ一味が襲いかかってきた。混乱に乗じて逃げようとしたシータは手を滑らせて、飛行船から落ちてしまう。まっさかさまに落下しながら、気を失うシータ。その時、胸のペンダントが青白い光を放ち、彼女の体はふわふわと浮かびはじめる。地上の町、スラッグ峡谷では見習機械工のパズーが、残業の後始末をしていた。空からゆっくりと降りてくる光を見つけたパズーは、慌てて駆け寄り舞い降りてくるシータを受け止める。翌朝、シータはパズーの家で目を覚まし、二人は次第に打ち解けてゆく。ところが、そこへ突然ドーラ一味が乗り込んで来る。パズーはシータを連れて逃げ出すが、黒メガネの男たちも現れ挟み撃ちにされてしまい…。
空中に浮かんでいるという伝説の島"ラピュタ"と、そこに眠る莫大な財宝、そして謎の飛行石をめぐって繰り広げられる冒険ファンタジー。原作・脚本・絵コンテ・監督のすべてを宮崎駿が担当し、「風の谷のナウシカ」の成功を受けて設立されたスタジオジブリが初めて製作したオリジナル長編アニメーションである(1986年8月劇場公開)。 |
かつて"火の七日間"と呼ばれる最終戦争があり、人類が誇ってきた文明は壊滅した。それから約1000年後、生き残った人類は巨大な昆虫類と"腐海"と呼ばれる菌類の森におびやかされながら、細々と暮らしていた。そんなある晩、腐海のほとりにありながらも、海から吹く風で腐海の瘴気から守られている"風の谷"に、トルメキアの巨大輸送船が墜落する。王女ナウシカの指揮のもと、事故処理に当たっていた風の谷の人々は、輸送船の残骸から、古の大戦争で人類を滅ぼした殺戮兵器"巨神兵"を発見する。そこへトルメキア王国の皇女クシャナが攻め寄せ、ナウシカたちは巨神兵を巡るペジテ市とトルメキア王国の争いに、否応なく巻き込まれてしまう…。
宮崎駿の同名漫画を映像化。日本のアニメ史上に金字塔を打ち立てた、宮崎駿の初期の代表作とも言える。原作・脚本・監督のすべてを宮崎駿が担当した本作は、人間と自然の共存をテーマにした意欲作として高い評価を得た。音楽を担当するのは、宮崎作品に欠かせない久石譲。 |
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【千と千尋の神隠し】 |
【もののけ姫】 |
【紅の豚】 |
両親に連れられて引越し先に向かう10歳の少女・千尋は、友人との別れやこれからの新生活に言いようのない不安を感じていた。やがて千尋たちは古びたトンネルを抜けて、"不思議の町"へと迷いこむ。風変わりなたたずまいにつられて勝手な行動を繰り返す両親とは反対に、早く帰ろうと訴える千尋。だが町の掟を破った千尋の両親は豚にされてしまい、ひとり取り残された千尋は、この町で生き抜くために強欲な魔女・湯婆婆のもとで働くことになってしまう。"千尋"という本来の名前を奪われ、"千"という名で呼ばれることになった千尋は…。
現代の日本を舞台に、10歳の少女の成長と友愛をテーマに据えた冒険ファンタジー。第52回(2001年)ベルリン国際映画祭ではアニメ作品として初めてグランプリにあたる金熊賞を受賞するなど、宮崎アニメの中でも特に高い評価を受けた傑作である。 |
室町時代の日本。エミシの末裔である少年・アシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に、死の呪いをかけられてしまう。その呪いを解くために旅に出た彼は、西の国でエボシ御前率いるタタラ製鉄集団と出会う。彼らは森を切り開き、人間中心の豊かな土地を作ろうとしていた。それ故、山の神々は彼らを敵と見なして、犬神・モロに育てられた少女・サンと共に度々襲い掛かってくるのだった。アシタカは"もののけ姫"と呼ばれるサンの不思議な魅力に惹かれ、人間との共存をサンに問いかける。しかし、自然を破壊する人間たちに対する彼女の憎しみは深く、彼女はタタラ集団との戦いを繰り返すのだった。不老長寿の力を持つと言われるシシ神の首を狙う侍たちも加わり、彼らの悲愴な争いはさらにエスカレートし…。'97年の作品。 |
1920年代末、世界恐慌の嵐が吹き荒れるイタリアと、バルカン諸国に囲まれたアドリア海。そこでは、食い詰めた飛行艇乗りたちが空賊となって暴れ回り、そんな彼らを追う賞金稼ぎたちとの間で、連日のように激しい戦いが繰り広げられていた。中でも空賊が恐れていたのは、かつて空軍の英雄だったポルコ・ロッソ。彼は軍に戻ることを拒み、自分で自分に魔法をかけてブタになってしまったが、パイロットとしての腕前は全く衰えていなかった。そんなポルコを疎ましく思う空賊連合は、ミスター・カーチスという男を雇ってポルコを叩きのめそうとするが…。
声の出演は森山周一郎、加藤登紀子、桂三枝、上條恒彦など豪華な顔触れとなっており、ジーナ役の加藤登紀子が歌ったノスタルジックな主題歌&エンディング・テーマも印象的である。
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【平成狸合戦ぽんぽこ】 |
【未来少年コナン】 |
自然豊かな東京の多摩丘陵地区で、のんびりとした暮らしを送っているタヌキ一族。ある日、彼らの間でエサ場を巡る争いが起きるが、そもそもエサ場が減ってしまったのは、人間たちの住宅造成計画のせいだという。そこで彼らは丘陵中の仲間を呼び集めて大会議を開催し、開発阻止のために戦うことを決議。さらに科学の発達した人間どもに対抗するため、先祖伝来の"化け学"の復興を決めるのだった。そして特訓の末、様々なものに化けられるようになったタヌキたちは工事の妨害を開始。ところが人間たちを驚かすことは出来ても、宅地開発の流れを止めることはできない。焦りを隠せないタヌキたちの前に現れたのは、全国各地から助っ人としてやって来た長老タヌキたち。彼らの発案で化け学の粋を凝らした"妖怪大作戦"がスタートするが…。
声優陣も俳優・タレントなど多彩な顔ぶれが揃い、中でも柳家小さん、古今亭志ん朝ほか有名落語家を多数起用して話題を集めた。 |
地球が滅亡の危機にさらされた最終戦争から20年後…“のこされ島”と呼ばれる孤島には、心やさしくもたくましい少年コナンが、最終戦争の生き残りであるおじいとふたりで暮らしていた。ある日、コナンは砂浜に打上げられている少女・ラナを見つけ助けるのだが、インダストリアの飛行艇が現われてラナを連れ去ってしまった。無謀にもその時に戦いを挑んだおじいは命を落としてしまう。一人悲しみに打ちひしがれるコナンであったが、おじいの最期の言葉「新しい世界を探しにいけ」を胸に刻みラナを救い出すため旅立つ決意をする。 |
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