2017/07/14(金)11:41
神戸・淡路島・徳島・姫路の旅日記。その8、大塚美術館7.ルネサンスからバロックへ。バロックは知らないことも多く勉強になりました。
大塚国際美術館レポ日記続きです。
ルネサンスの好きなとこどりで書いた前回の日記、力はいりました。
どんどん次に進め~って感じですが、ルネサンス期はまだ写真いっぱい撮ってきました。
3大巨匠じゃないですが、すごく有名な絵と言えばこちら。
「ヴィーナスの誕生」ボッティチェリ フィレンツェ イタリア
1485~1486 172.5×278.5 ウフィツィ美術館
海から現れるヴィーナスの物語は、美の神聖なシンボルだそうです。
古代ギリシャの名画に着想を得ています。
『天の愛の生まれた純粋な瞬間』ということで、魅力的な絵なので
デッサンが崩れてるとか言うのはもったいないなと思います。
この絵は、ポスターやCMに使われたりしてるので知っていましたが、
ホンモノは思ったより大きかったです。(笑)
ここまで大塚国際美術館を見ていると、もうここにある名画が本物に見えてきます。
よく写真を見てみると、どの絵にも、陶板のつなぎ目の線が見えますが、
実際見てる時は、絵に心惹かれてあんまり目立ちませんでした。
表情がとても素敵です。まさにヴィーナス。
ちょうど同じ時期に東京では、『バベルの塔』展をやっていました。
4月に上野の東京都美術館で、ゆみがベラドンナ・アート展に出展してる時
メインの展覧会が、ブリューゲルでした。
「バベルの塔」ブリューゲル ブラバント公国(現在のオランダ)
1568年 59.9×74.6 オーストリア ウィーン 美術史美術館
こちらは大きくない絵でした。記念撮影。
ホンモノが上野に来ていたので、見に行きたいと思ってたけど機会が無く、
ここで見れちゃいました。
ルネサンスのコーナーだけでもじっくり見てたら一日がかりだったろうと思いますが、
まだまだ続きも観たかったので、気に入った絵だけささっと写真を撮ってきました。
ルネサンスからバロックへ進みます。
案内や解説がちゃんとあるので、わかりやすいですが、絵を見ただけでは
どっちなのかわからない。こういう解説が頼りです。
ルネサンスとバロックの違いは何?と言われたらよくわかってなかったですが、光と影の画家レンブラントはバロックの画家さんなんですね。
そう言えば友達が、レンブラントがある千葉の川村美術館にゆみちゃんを連れていきたい
(きっと感動するから)って言ってたんだけど、
大塚美術館には山ほどの絵画があるので、特にレンブラントを意識して見てくるのを忘れました。
ルネサンスは「再生」や「復活」という意味のフランス語だそうです。
(習った気もしますが。)
14世紀のイタリア、フィレンツェなどで始まり、西欧世界全体に広まった
ギリシャ、ローマの古典古代の文化を復興しようとする文化運動です。
バロックはルネサンス期の後16世紀から17世紀にかけてイタリアで誕生し、
その後西欧世界に広がった美術様式。
ルネサンス期の芸術に比べて装飾的で感覚に訴える劇的な図像などの特徴があります。
大塚美術館の絵画の写真を撮るのもそろそろ疲れが出た頃だったのか、
あんまりバロックは撮れてないのですが、光と影が印象的なのがこちら。
「大工の聖ヨセフ」ジョルジュ・ド・ラ・トゥール フランス
1640年代初頭 137×101センチ ルーブル美術館 パリ
「ラグラダのマリア」ラ・トウール フランス
1640年代初頭 128×94 ルーブル美術館 パリ
ラ・トゥールの暗がりでろうそくの光で照らされた絵は、すごく印象的。
本当にそこだけ光ってるみたいでしたよ。
ほかに目立っていたのはこちら。ルイ14世の肖像画。
好きな絵じゃない(ちょっと気持ち悪い?)けど、迫力ありました。
「ルイ14世の肖像」イアサント・リゴー フランス
1701年 280×190センチ ルーブル美術館
額もすごくて、上には王冠、縁にも飾り。きらびやかでした。
華麗なバロック的肖像画の伝統が踏襲されつつ、洗練された優美さを備え、
18世紀の典雅なロココ美術の始まりを告げている・・・のだそうです。
そしてこちらは、ちょっと注目した絵。
ゆみは初めて見た絵でしたが、一緒に行ったMichikoさんはご存じだったみたいで
この絵のちょっとしたマジックを教えてくれました。
すごく細かく描かれている繊細な絵に見えるのですが、実は近寄ってみると…
「ラス・メニーナス」(女官たち)ベラスケス・ディエーゴ スペイン
1656年 318×276センチ プラド美術館 マドリード
ベラスケスって、知らなかったですが、17世紀のスペインの画家で
バロックの代表的巨匠だそうです。
この絵は、真ん中の女の子(フェリペ14世の王女マルガリータ)の髪の毛が
金色に光って、とても繊細に細かく描かれているように見えます。
が、近寄って見たら…
どちらかと言うと大雑把な雑な感じで描かれているんです。
これは、ぐんと近づいて見られる大塚美術館ならではの発見。
写真でわかるかな?髪の毛も洋服の袖のところも、ががっと雑に描いてあるのに、
離れると、超繊細な感じ。絵画って不思議です。
なんて奥深いものなんだろう、とこの絵を見て思いました。
今回大塚美術館にMichikoさんと行かれて、絵を見ながらいろいろ
教えていただいて、とてもよかったです。
自分が好きな絵や、有名な絵を見るのも楽しかったけど、初めて見る絵も多くて、
そういう絵からも気付きをもらい、すごく勉強になりました。
バロックのコーナーにリュベンスの部屋がありました。
ルーベンス、と言えば聞き覚えがありますね。
あの、何回観ても泣いてしまうフランダースの犬のラストシーン、
天使がネロを迎えに来て天に昇る時、教会にかけられていたのがルーベンスの絵。
アントワープ大聖堂にある 「キリストの降架」と「聖母被昇天」の2枚です。
大塚美術館に有ったのはこちら。アントワープ大聖堂にある三連祭壇画です。
「キリストの昇架」リュベンス・ピーテル・パウル
衝立全部での大きさは462×641センチ アントウェルペン大聖堂
ゴルゴダの丘で十字架に架けられようとするキリスト。
フランダースの犬の「キリストの降架」と対になる絵。
三連祭壇画は、三面鏡みたいでした。そして、普通はこの状態で展示されてるので
裏側の絵は全く見えないのですが、大塚美術館では…
なんと裏側の絵も、裏に回り込んで見られるのです。貴重な体験。
裏側もすごいです。
大塚美術館には、ココならでは、の仕掛けがいっぱい。面白いです。
もう一つのルーベンスはこちら。隣に飾ってありました。
バロックの最後に、ゴヤの家がありました。
ゴヤの黒い絵の展示もありました。
これらは、ゴヤの家の壁に描いてあったものをキャンバスに移して、プラド美術館に
今は14点あるものです。
ホンモノを見に行ったことのあるMichikoさんが、現地でガイドさんに聞いたお話を
ここでゆみたちにもしてくれました。
この部屋の絵は、思いが詰まって苦しくなるようなものだったりしたので
写真は撮ってきませんでした。
黒い絵は、怖い絵でもあって、苦しい絵でもありました。
そんなゴヤの作品の中で撮ってきたのはこちら。有名な2作品。
「着衣のマハ」フランシスコ・デ・ゴヤ スペイン
1800~1805年 95×190センチ プラド美術館 マドリード
そして、同じ女性を描いたこちら。
「裸のマハ」フランシスコ・デ・ゴヤ スペイン
1796~1800年 95×190センチ プラド美術館 マドリード
マハってこの女性の名前かと思ってたのですが、スペイン語で、
「小粋な女」と言う意味だそうです。なので、モデルが誰か?
ということが話題になってきたようです。
年代に記述を見ると、裸のマハの方が先に描いたのですね。
着衣のマハの衣装は流行のものだったそうです。
アップにして撮ってきました。比べたらやっぱり同じ人ですね。
あとで写真で比べて見ようって・・・写真を撮ってきました。
それぞれの写真の解説もなるべく撮ってきたので、年代や大きさがわかってよかったです。
こんな風に写真いっぱい撮ったので、大塚美術館、帰ってきてからもまた
楽しめています。図録は100選、のほうを買ってきましたが、
いつかまた行く機会があったら、300選のほうも買いたいな。
いよいよ近代ゾーンに行きます。
近代も好きな作品がいっぱいあるかな?
大塚国際美術館には近代へと続きます。
日記長すぎですが、もう少しお付き合い下さいませ。
近代行く前に、ちょっとティータイム。美術館ならではの飲みものがあったので
そちらもまたご紹介します。
続く・・・
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