2017/08/05(土)12:28
神戸・淡路島・徳島・姫路の旅日記。その9、大塚美術館8.カフェ・ジヴェルニー「印象派日の出」ソーダ。近代ゴッホの幻のひまわり、ルノアールやモネのジャポニズム。
大塚国際美術館日記も、やっとバロックまでレポできました。
あとは近代~現代です。
でも完璧に時代を追って見ていったわけではなくて、最初、ガイドツアーについて回って、
ランチしてからまた好きなところを見てるので、レポはどっちかというと、
カメラの中の写真順です。
夕方、素敵なところで休憩しました。
ランチが、パレットの形が気に入って選んだ大人のお子様ランチのような
パレットランチだったのですが、見た目よりさらにボリュームがあって…
お腹がまだまだ苦しいのですが・・・
モネのところのカフェに行って見たら素敵なメニュー発見!
モネの睡蓮の池を見ながらカフェ出来る「カフェ・ド・ジヴェルニー」。
普通にアイスコーヒーもあって、お腹はそっちで充分と言っていたのですが、
これを見たら、食べたくなって(写真撮りたくなって)しまいました。
外は雨が降ってたのですが、屋根のあるテラス席で、クリームソーダ。
向かい側は花壇があって、季節のお花が咲いています。
きれいなソーダ水の中には、いろんな色の寒天やゼリーが入っていて
食べるソーダ水でしたが、爽やかなお味なので食べちゃいました。
この環境で食べるからこそ素敵なソーダ水。
パレットランチといい、モネのクリームソーダといい、
こういう徹底した雰囲気作りは好きです。ゆっくり休めました。
この続きで、まだ見てなかったお外の環境展示へ…。
環境展示の古代の聖堂の壁画などは、ゆみレポの最初のほうにご紹介したのですが、
ここだけは外に有ったので、あとから見ました。
聖テオドール聖堂。お庭の奥にありました。
大塚美術館のお庭。バラが咲いてます。
赤い鉄の門を入ったら、中に壁画。
他の展示は、美術館のお部屋(ホール)の中、って感じですが、
ここは、いったん上のような普通の美術館のお庭を通って陽の光を浴びてから行くので、
中に入った時、本物の洞窟のような感じがします。
(大塚美術館は本当に演出力がありますね。)
「聖テオドール聖堂」カッパドキア トルコ
間口 496.5 ×奥行 1135 × 高 411.5 cm
1985年に世界遺産になっています。
岩を掘ったままの質感を残しています。
誰もいなくてひんやりして、まるで本物のようでした。
天井はグリーンと赤がはっきりしています。
奥には四半球型の場所があります。祭室だそうです。
壁に渦巻みたいな模様が貼りつけたみたいになっています。
これは上のほうにあったのでもしかしたら「十字架」なのかな?
中にいると上のほうの窓を通して外の光が入ります。
いったん美術館の外に出てることもあって、改めて違う場所を訪れたような感覚に
なりました。
ここから中に入ったところは、中世ゾーンでした。
ダイジェストでご紹介。こんな感じの展示室です。
アーチが素敵です。ホールに有ったのが先にご紹介した最後の晩餐の顔出し展示。
まだレポをしてなかった近代ゾーン、現代ゾーン、レポします。
ますます画家さんが増えて、作品も大作というより、小さめの絵が多いため
数が多くなって、これはもう全部カメラに収めることは出来ないので、
ここでは有名な絵だけピックアップ。
そういう絵のところはやっぱり人が多くて(遠足や団体さんも来ていて)
絵だけを撮るのにちょっと待つ感じでした。
有名な、と言えばこちら。
「叫び」エドヴァルド・ムンク ノルウェー
1898年 91×73.5センチ オスロ美術館 ノルウェー
ムンクの「叫び」の前では遠足の子供たちが、男性ガイドさんの話を長い時間かけて
聞いていました。ちょっと一緒に聞けてお得でした。
ムンクの叫びは5点あるんですね。リトグラフやパステル画など。
ムンクが感じた幻覚に重ね合わせ世紀末の黙示録な世界を描いています。
続いてゴッホ。あの「ひまわり」ですが・・・
大塚美術館には二点があるんです!
ゴッホのひまわりは、本当は7枚あったのですが現存は6枚。
一枚は実は日本にありました。
1920年に実業家の山本顧彌太が、白樺派美術館の設立を考えていた武者小路実篤の
依頼により、スイスにて7万フラン(当時のレートで約2万円、
現在の価格に換算すると約2億円)で購入した。
1921年、東京京橋の星製薬ビルで展覧会が行われている。
1924年、大阪で通算3回目の展覧会が開かれたが、美術館設立の構想が頓挫したため、
以降兵庫県芦屋市の山本の自宅に飾られていたが、
太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)8月6日、アメリカ軍の空襲(阪神大空襲)を受け焼失した。
この焼失してしまったひまわりの復元も大塚美術館にはあるのです。
ゴッホの幻の「ヒマワリ」
本当に日本に有ったんですね。武者小路実篤さんとの絵の前でのツーショット写真が
残っていました。復元してしまうってすごい技術です。
世界でもうここにしかない絵なんですよね。
もう一つは今ゴッホ美術館にある6番目の作品
「ヒマワリ」フィンセント・ファン・ゴッホ オランダ
1889年 93×73センチ ゴッホ美術館 アムステルダム
ゴッホと言えば自画像。
自画像 フィンセント・ファン・ゴッホ オランダ
1889年頃 65×54.5センチ オルセー美術館 パリ
ゴッホの自画像いっぱいあるのは知ってましたが、37点あるそうです。
そのうち2点、麦わら帽子の自画像も大塚美術館にはありました。
大塚美術館、朝から一日見てきて、いろんなところで感動して、近代。
よりたくさんの画家さんになって、もう見きれないくらいになりました。
写真もいっぱい撮りすぎて、もう全部の写真は撮れないな~と
この辺でやっと気づきます。
それでもじっくり見て写真を撮ったのは、ルノアール。
印象派の代表画家ですね。
ルノアールの絵は小さい時から好きで、国立新美術館でのルノアール展の時はじっくり見て、
美術館の中で作品の検証映画も観たので、興味深いです。
「ムーラン・ド・ギャレット」ピエール・オーギュスト・ルノアール
1876年 131×175センチ オルセー美術館・パリ
舞台はモンマルトルで評判のお店でルノアールはそこの常連でした。
庶民的な憩いの場にみなぎる幸福感、高揚感が感じられる絵、という評価です。
ルノアールの絵を最初見たのは子供の頃ですが、この絵に代表されるような
THE・西洋!みたいな雰囲気はなんとなく好きでした。
なんだか一枚の絵で、一つの映画を見たような感じ。
友人たちが総出演の絵だそうです。なんか物語が想像できますね。
こちらの3枚も印象的です。ダンスの3枚。
ブージヴァルのダンス 1882 - 1883 182 x 98 cm ボストン美術館
田舎のダンス 1883 180 x 90 cm オルセー美術館 パリ
都会のダンス 1883 180 x 90 cm オルセー美術館 パリ
昔、田舎のネズミと都会のネズミ、っていう物語がありましたが、
両方の比較が面白いです。素朴と洗練。
田舎のほうの女性はちょっとふくよかなところがチャーミング。
よく見ると日本の扇子を持っています。
ジャポニズム、と言えばこちらも。
「うちわを持つ少女」ピエール・オーギュスト・ルノアール
1881年 65×54cm アメリカ・クラーク美術研究所
子供心に素敵だなと思った絵です。「油絵」ってこういうのなんだ~って。人物もきれいだし、お花も華やかだし、帽子の飾りも素敵。
ジャポニズム大流行の中、こちらも印象的な作品。
うちわが流行ってたのですね。
日本人からすると扇子の方がおしゃれなんですけどね。
「ラ・ジャポネーズ」クロード・モネ フランス
1876年 231.6×142.3センチ ボストン美術館 アメリカ
大きな絵で圧倒されます。色も鮮やか。うちわがいっぱいです。
モデルはモネの奥さんのカミーユさんですが、この3年後32歳の若さで
亡くなったそうです。
ルノアールの絵に、クロード・モネを描いた絵があります。絵を描いてるところとか。
なので、同じ時代に居たのだな~と改めてわかります。
生まれを見ると、モネが1840年、ルノアールが1841年だから、
1歳違いですね。
いろんなうちわもすごいけど、着物の縫い取りとして描かれたお髭のおじさんも
こまかく描けています。刀とか。金糸の様子までリアル。
こうやって、大塚美術館でゆみが写した写真でも、絵じゃなくて写真のように見えます。
絵ってすごいなあ~と思います。写真みたいに描けるけど、写真よりもっと
迫力やパワーがあります。
大塚美術館で一日絵画に触れて、絵画の力を改めて感じました。
さて、まだまだ紹介したい絵は有りますが、
次の日記で大塚美術館日記最終回にしたいと思います。
お待ちかねの「ゲルニカ」ですね。いよいよ現代、ピカソを見てきたレポです。
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