2005/10/27(木)10:04
ソウル・ヤキモ記!(その12 アックジョン 一期一会)
コーヒーショップでの休憩を終え、一足先にお店を出た私だったが、
いくら待っても、タカシとマスオが出てこない。
(?)と思い、もう一度お店に入ってみると、
タカシがなにやら他のお客さんと熱心に喋っている。
「どうしたと?」 と聞く私に、マスオが説明してくれた。
「いや、日本の人なんよ、それでね、ピのファンなんだって!^^」
そこには、
日本から来たOLさんらしき女性と、彼女のお母様と仰る50~60代くらいの方が
窓際のテーブルでコーヒーを飲んでおられた。
その女性は、
「私達、今さっきフルハウスの撮影があったビルに行ってきたんですよ、
それで、彼女(タカシ)に場所を教えてた所なんです^^」
「わあ、ご親切にありがとうございます^^」
「で、分かりにくいかもしれないから、この地図持って行ってください」
そう言って、ガイドブックからバリッと周辺地図を破って、
私達に渡してくれたのである。
「え!?そんな、いいです、悪いですよ!@@;」
「いえ、もう使いませんから^^」
なんて親切な人なんだろう・・と、私達は感激しながら
地図をくれた彼女とお母さんにお礼を言い、挨拶をして別れた。
「ピのコンサートで会いましょうね~!^^」
後で聞くと、
彼女のみならず、お母様までもがピのファンクラブに入っているという・・!
「コンサート行きたくて、ファンクラブに入ったらしいよ!」
「わぁ~若いね~!見た感じも若々しかったけど、気持ちも若いよね!」
「いくつになっても恋する気持ちは大事だねぇ~」
「生きる張り合いがないとねー」
「だからヨン様に燃えてるおばちゃんは元気だもんなー」
「私達もバーさんになってもピを応援せないかんわ!」
「ピは迷惑かもよ・・?」
「うん、枯れる前にやめたがいいかも・・」
「いや~~~ヒドイ~~~!><」
とにかく、フルハウス(ピの主演したドラマ)の撮影された
なんとかいうビルまで行こうということになった。
その窓際に座っていた日本人親子は、反対側にいる私達をみて、
どうして日本人なのにあそこに座っているんだろうと、
不思議に思って眺めていたそうだ。
なぜなら、さっきのカフェは天国の階段の撮影があった場所で、
彼女達の窓際の席こそまさにクォン・サンウの座った場所なので、
ここにくる日本人は、大抵その席に座るためにあのカフェに来るのだそうだ。
そんなことは露知らずの私達、単にノドが乾いたから入っただけだったのだが・・。
しかし、こういう親切な人に会えたからそれでも良かったのだ。
さて、撮影のあった○○というビルは、ロデオストリートの反対側にあるようだ。
さっきのOLさんが、地図には載ってないお店などを書いてくれ、
「ここを曲がったら坂道を上がって・・」と、行き方まで細かく教えてくれたにも関わらず、
それらしきビルはまったく見えてこなかった。
「あの人たち、韓国語はわからないって言ってたけど、
それでも行けたんだから、私達も行けると思うんやけど・・」
「行き方は間違ってないよ、それにビルの外観がドラマと違うって話だから・・」
地図から察すると、通りを反対側に渡り、15~20分もあれば行けそうな
感じだったのに、30分以上歩いてもまだ見当たらない。
私は小さなお店に入り、そこのおじさんに場所を聞いてみた。
おじさんは机のシートの下からわざわざ住宅地図を出して、
「この道がここだから、まっすぐ行くとXian(シアン)っていう黒いビルならあるよ、
一階が駐車場になってて・・
○○はわからんな・・?その近所みたいだけど・・」
と、教えてくれた。
もう、○○ビルはどうでもよい。
外観が変わってわかりにくいという話なので、
隣にあるXian(シアン)という黒いビルを探すことにした。
どうもずいぶん行き過ぎていたようで、
しかし、戻るとそのXianはすぐにわかった。
横の奥まったところを覗いてみると・・・
ようやく○○ビルが見つかった・・・!><
ガラス張りだったという外観はコンクリートで覆われていて、
撮影した時の建物とは全く別物になっているらしい。
パッと見ただけではビル名もどこに書いてあるかわからず、
ましてや入り口ですら一見してわからないという、
オシャレすぎて甚だ迷惑な作りになっているビルである。
どうも横の階段から地下に降りて入るようで、
私達はゼーゼーいいながら今、坂を昇ったばかりなのに、
また階段を降りるハメになって、このビルの構造をちょっと恨んだ。
地下に入ると、ズラリと服が並んでいたが、
どれも今まで見たものとは違い、なるほど値段もケタが1つ多い。
店員さんも無表情で、すました感じがするのは気のせい?
「フルハウスって、私ちゃんと見てないんだけど、こんな感じ?」
「う~ん、ちょっと違うみたい・・><」
「内装も変えちゃったのかな?」
「二階もあるみたいだから、そっちかもよ?」
私達は二階に上がってみたのだが、そのフロアはもっとずっと狭く、
靴しか置いていない。
どうみても、ここで撮影があったとは思えないのだが・・?
私は壁一面に埋め込まれたビーズに気を取られ、
(写メでも撮ろうか・・?)
と、思っていたその時、
「あの人さ、イ・ドンゴンに似てる・・・」
と、マスオがぼそっとつぶやいた。
二階は吹き抜けになっており、上から下を通る人が見えるのだ。
「え?どれどれ?」
と、身を乗り出して私は絶句した・・・。
「あっ・・・!!@@」
目が合った。 本人だ・・。
「似てるどこじゃない、本人だよ・・!」
「ええっ!?うそっっ@@;」
「だって、今 目があったもん、間違いなくイ・ドンゴンだよ・・!」
「うわっ・・・ウソみたい・・・**」
イ・ドンゴンとは、「パリの恋人」にも出演していた、
私的には、ポスト・ヨン様という雰囲気の、ハンサムな俳優さんだ。
彼の出たドラマは結構見ていて、前から知っていたが、
特に最近、パリ恋を見終わったばかりだったので、よけいに印象に残っていたのだ。
(主役だったパク・シニャンより彼の方が素敵だったぞ)
とりあえず、二階から降りる私達。
しかし、
さっき目が合ったせいか、彼はさりげなくパーカーを被ってしまった。
女の子連れで、どうもデートみたい。
洋服をプレゼントしてあげてるのかな。
レジに寄りかかっている後ろ姿をチラリと見ながら、
「どうしよう?声掛けてもいいかな?」
「でもプライベートみたいだね」
「でも、イ・ドンゴンが目の前に・・・><」
「写真はいやかもしれないから、握手だけ頼んでみようか」
と、いうことになった。
会計を終えたイ・ドンゴンと彼女が目の前を通り過ぎようとした時、
思い切って声を掛けた。
「あの、イ・ドンゴンさんですか?握手してもいいですか?」
「ええ!いいですよ!^^」
パーカーで顔を隠してしまったので、迷惑だったかな?と思ったのに
意外にも彼は、もちろんという感じで快諾してくれた。
そして、
ちょっとかがんで手を握ってくれたのだが・・・!
ぎゅうっ・・・
うわ、この人いい人だ・・!
その瞬間、そう思った。
なんというか、
その握手が、とても誠実な感じがしたのである。
まっすぐ目をみて、しっかりと手を握ってくれたその時、
イ・ドンゴンの人間性まで見えた気がしたのだ。
思わず両手で握り返す私。(^^;)
後からタカシが、
「あんた、離さないんじゃないかと思うくらいガッチリ握ってたね~」
と笑っていたが、そのくらい感激してしまったのよ・・!
イ・ドンゴンに目が釘付けで、
隣の女の子は目に入ってなかった私だったが、
よく見ると、彼女も女優さんだ。
イ・ドンゴンと何度か共演している、噂の彼女みたい。
(確かシナが歌謡大賞を受賞した時、MCやってた人じゃなかったっけ・・?)
無視しちゃ悪いと思い、彼女にも握手を求める。
「え~^^;」
と、困った顔をしていたが、
「ほら!^^」と、彼に促されて照れくさそうにしてくれた。
それにしても・・・
なんてハンサムなんだ イ・ドンゴン・・!!
間近で見ていてると、吸い込まれそうになる。
写真やTVより、実物はもっとず~っと素敵だった。
見上げるように背が高く、顔も小さく、本当にカッコ良かった。
こんなにハンサムな人を見たのは生まれて初めてじゃないだろうか。
いや、初めてだと断言しよう!
それになんといっても、オーラ が出ている。
その時の彼は、グレーのパーカにチノパンというラフな格好だったが、
明らかにそこら辺にいる人とは違う空気が漂っていた。
その日はタカシもグレーのパーカをはおっていたのだが、
「アカン。やっぱ、ちがうわ・・・××」
と、マスオと私にため息をつかれ、一方的にNOと言われる気の毒なタカシなのであった。
*ちょっとシリアスな顔してますが、笑うととても優しそうです。
真ん中の写真は、ちょっとヘン・・^^;実物の方が何倍も素敵でした!