2006/03/02(木)13:47
Eさん、極寒の地で・・・
3月になったというのに、まだまだ寒い。
「寒い・・」で思い出すのが、
私が以前聞いた、Eさんの軍隊での話だ。
Eさんは入隊した後、北との境界線にほど近い、
なんとかいう場所に配属になったそうだ。
・・・・・・・・・・・・
「ソウルのもっと北の方の、○○という所知ってますか?」
「いいえ」
「そこはですね、38度線に近いんですよ、それでね、
もう、すっごい寒い!!!んですよ・・・!!><」
「うんうん ((・_・))」
「それでそこに配属されて、ずっとそこで仕事するんですよ」
「ずっと?あちこち移動はないの?」
「ありますよ、命令されてどこそこへ行って仕事して来い!というのは。
でも、基本的には、そこなんです」
「そこの○○という地に所属なんですね」
「そうです。それで、そこで冬場、
簡単な橋を作れという作業を命じられたんです」
「ふむふむ」
「でもね、簡単な橋と言っても、橋げたが一つ、このくらいあるんですよ!」
そう言ってEさんは両手を広げた。
「横幅はこのくらいで縦はこのくらい、厚みがう~ん、15とか20センチくらいかなぁ?」
そこから私が推察するに、その橋げたの大きさは
4~6人掛けのダイニングテーブルのような感じではないかと思う。
「けっこう大きいですね・_・」
「それが、鉄で出来てるから重いのなんのって・・・!
その、こんな幅のある重~~い鉄板を運ぶわけですよ、
こうやって、肩にしょって・・」
「うわ~@@;何人で?」
「男4人で。でも、たぶん、200キロ以上はあったと思う。
だから4人でもけっこうきついんですよ」
「そりゃそうですね」
「でもね、ただ運ぶならいいんですけど、そこは○○でしょ?
しかも冬場で寒いでしょ?だから地面が凍ってるわけ、
僕たち、作業用のブーツ履いててもツルツル滑るんですよ、
普通に歩くのも難しいのに、
その上を200キロの鉄板を持って歩くんですよ、
転んだら・・・どうなると思います?」
「ど、どうなるの・・?(・□・;)」
「下敷きです」
「・・で?」
「死にます」
「ウソ・・・(**;;)」
「ほんとですよ、それぐらい危険な作業なんです。
だから、転ばないように、滑らないように、全員必死ですよ、
細心の注意を払いながら運ぶんです」
「そ、そうかぁ~・・(**;;)
じゃ、今無事ということは、Eさんは転ばなかったんだね?」
「ええ、おかげさまで^^。でもね・・」
「はい?」
「僕たちとは別の班が、同じように作業してたんですよ、
別の所で・・」
「ええ・・」
「そしたらですね、聞こえてきたんですよ・・・」
「な、なにが・・?」
「僕が今まで聞いたこともないような、ものすごい悲鳴が・・・」
「ヒョ、ヒョエ~・・!!!@@;;;」
「すごかったなぁ・・・(-へ-)」(遠い目・・)
「そ、それは何の・・@@;」
「あんな悲鳴、聞いたことありませんね・・」
「だから、それはどういう・・@@;」
「ギャ~~というか、うわ~~というか・・」
「いや、そうじゃなくて・・@@;」
「なんていうんですかね、そういう声・・」
「そういう声・・?どんな・・?」
「だから、そういう、人間の最期の声みたいなのって・・」
「最期・・? だ、断末魔・・・!?@@;;;」
「そうそう、断末魔!!僕はその時初めてそれを聞きましたよ」
「断末魔!?じゃ、じゃあそれ、滑ったってこと・・!?@@;」
「そうです」
「滑って転んで下敷き!?@@;」
「そうなんです」
「し、死んじゃったの・・・!?@@;;」
「いや、死にませんでした、足を挟んで怪我で済んだみたいですね~(-▽-)」
「あぁ 良かったぁ~・・(--;)
・・・って、コラ~~~!!
じゃあ断末魔の声じゃないじゃん!縁起でもないEさんってば!!」 ペシペシッ`_´
・・・・・・・・・
しかし、
その時は本当に死ぬかと思うくらいの衝撃だったんだろうと思う。
でも、ほんとに無事で良かった。(Eさんも。)
その隊員の方は、怪我のために中途除隊になったそうである。