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カテゴリ:こどもネタ
娘が階段から転げおちた。

2階で息子とふたりで模様替えをしている最中だった。目を離した云々の世界ではもはやない。1日何度となく1人で上り下りしている階段である。すでに「もういいか」と放し飼い状態にしている場所である。

上から3段目ぐらいで足を踏み外し、少し向きを変えるような形になって頭から仰向けにすべり落ちていった・・・・・・。下から3段目の向きが変わるところで頭を壁にぶつけるかたちで止まった・・・。

不覚にも、悲鳴しか出なかった。駆け寄ったものの動転してどうしようもない母を娘は落ち着かせるように「大丈夫だよ、あたま打っただけ」と小さな声で言い、泣くこともしなかった。

しばらくの時間が必要だったのはむしろ私のほうかもしれない。
少し落ち着きを取り戻してから首が動かせるかどうかを試し、少し迷ったが、念のため病院に行くことにした。なんでも連れて行くもんじゃないと思いつつも、頭だけに少し心配だったのだ。

幸い、娘は無傷だった。多少の打撲はあるのかもしれないけれど、痛みもほとんどないようで、お風呂ではじめて背中が赤く摺れているのに気がつく程度だった。

娘を病院に連れて行くときにふと思い出したのだが、息子が鎖骨を骨折したのもほとんど同じ時期だった。5歳になって数週間という、本当に同じような時期だった。
無事に5歳になってくれて本当に有り難いことだ、そしてこれからもある意味この子が持って生まれた天命にそって親はただ見守るしかないのだと思った自分を思い出した。

いつもいつも子供のことを考えているなんて、言えない。
他のことに心を奪われ、うつつをぬかしているばかりである。
そんな親だが、子供にはいつまでも健やかに生きていてほしいと思う。いや信じているのだ。この子たちには、何かに守られ、健やかに生きることが保障されているのだと。
そうであってほしいのだ。子供が不幸になることは、自分が不幸になることよりも耐えられない・・・。

すでに何事もなかったように娘は笑っているが、私は階段から落ちていくときの娘の表情を今でもはっきりと思い出せる。それは、どうしようもないチカラに巻き込まれていくものすごく頼りない存在であることをはっきりと物語る表情だった・・・。

このところ幼い子供のケガが続いている。
不幸な事故、自殺、そして殺人事件も続いている。
その渦中にある子ども、大人たちの気持ちを思うと、ありきたりな言葉だが、胸が苦しくなる。



そして、期せずして先週読んでいた本がこれだった。


うつくしい子ども


今日をつつがなく生きているというだけで、すでに奇跡だ。いや、幻想なんだろうか。







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Last updated  2008.04.09 21:17:43
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