集中豪雨の条件と目安

 古来からの伝承で恐ろしいもののたとえに「地震、雷、火事、親爺」がある。
現在でも親爺以外は健在、梅雨時はさらに集中豪雨による災害が追加される。
この集中豪雨が発生しやすい気象条件は、次の三つが重なった場合が多い。
 第一は、大雨をもたらすこととなる湿った空気が次々と集ってくる(収束)こと。
第二は、集った空気が短時間に上昇(上昇気流)して、活発な雨雲や雷雲へ発達すること。
第三は、大雨が降っている場所が殆ど動かないこと(停滞)である。

 この集中豪雨の可能性を農家や一般の方が、ある程度の予想をする目安が三つある。
第一は、テレビの天気概況や気象解説で「太平洋高気圧の西の縁(へり)をまわって暖かく湿った風が流れ込んでいます・・。」などの表現に注目する。
 第二は、梅雨前線付近で発生している巨大な積乱雲(気象衛星ゴーズの画面で白く輝いている雲の塊)と山脈に吹き付けている風向き(南寄りかどうか)や風速で、上昇気流の存在と強弱を推測する。
 第三は、経験と詳細でリアルタイムの情報が要る。なぜ、雨雲が数時間も同じ場所に居座って大雨を降らせるのかの判断データのこと。これには、地元気象台などから発表される「記録的短時間大雨情報」や「レーダーアメダス解析雨量」が参考となる。

 もし、自分の住んでいる最寄りの山や川の上流に、記録的短時間大雨情報や警報が発表された時は、要警戒。たとえ現在小降りでも、災害を最小限度に抑えるために、早めの大雨対策をとることが大切。


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