夏と冬の山を見てみよう

第3章
4.夏と冬の山を見てみよう

皆さんは、お家の2階や町の丘の上などから、遠くの煙突や山をみたり眺めたりする事があるでしょう?
夏と冬で、遠くの山並みがはっきりと見えたり、ぼやけて見えないなんて経験したことがあると思います。海の近くの子供たちは、遠くにある灯台の明かりでも、見つめてみたらよく分かると思います。

さあ、まぶたを閉じてしっかり思い出してみましょう。冬と夏ではどちらが遠くまで見える(見通しがきく)のか?
きっと、寒さに手をこすりながらの冬の方が、せみが鳴いている夏より、良く見えると思うよ。それは、目には見えないけど、大気の中に、含まれている水分(湿度によって変わります)の量の多い少ないが生じてくるからです。

一般的に、冬は大気が乾燥しているので、水分が少ない。夏は、地上や近くの海や川などから多くの水分が蒸発しているので、湿度が高くなっているのです。
このため、冬場は大気による光の屈折が、夏場よりも小さいので、光が遠くまで届くために、見通し距離(これを視程と言います)が伸びるのです。
夏休みの夜更かしで、自分の目がかすんでいるからではないから心配しなくて良いのです。


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