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風に恋して ~自由人への応援歌~

風に恋して ~自由人への応援歌~

そよ風にのって 9章

<そよ風にのって 9章>
 7月7日、童画家の我彦氏に会い、翌8日、山形に旅立ちました。山形の地は母性そのものの優しい波動で、祝福を全身に受け、ゆったりと幸せな日々を送っていたとき、晶美嬢からの電話を受けました。彼女は7月7日から宮古島へ行っています。「今、宮古島にいるの。ママは8月8日、宮古島に来ることになっているからね。準備しておいて。9月9日も必要よ。」一方的な電話に「あなたが動くのはいいけれど、なぜ私が必要なの?」と聞いてみる。「ママは<わ>の働きなのよ。ママの<わ>が必要なの。」彼女との付き合いは既に丸4年になり、慣れてきたとはいえ、分かったような分からぬ会話で、私の静かな生活に小波が立ち始める。<わ>の意味を自分で反芻する。<わ>とは「輪=円」であり、「0(ゼロ)」であり、「和」であり、「大地=母性」である。4月、彼女と淡路島、四国、岡山、京都と旅をしたとき、「富士山のすそ野を囲んでいる輪がある。それはママ。」「淡路(あわち=天と大地を結ぶ土地)はママ。」と言い始めていた。平成8年、イスラエル、オーストラリア、台湾、そして日本各地を1年間に渡って旅をし、その時の不思議体験から、世の中のいわゆる正邪の価値観が音を立てて崩れていったのだが、平成10年12月23日、広島、厳島神社を訪れたときから、更なる神秘への旅が始まっていた。

<わ>の役割が自分にできるのかどうか、じっくり考え始める。陰と陽の調和、白と黒の融合、心の奥深くくすぶり続けている娘との葛藤が、まだ解決できていなかった。何が正しくて、何が悪いことなのか。正邪の観念は、力を手中にした一部の人間が、他の多くの人間をコントロールするために、理屈を付けて固定化した概念でしかないことを頭で理解していても、現実の生活の中、頭髪を金色に染めた娘の姿に、目を背けてしまう自分の心を持て余していた。
内なる輪が完成しない状態で、宮古島へ行っても意味がないとの思いから、晶美嬢に一端は同行を断ったが、出発の3日前になって、内なる輪はつながった。相手に問題があるのではなく、それを見て規制の価値観に捕らわれ(日本人で金髪に染めるのは好ましくないという私の固定概念)、振り回されているだけであり、例え頭髪をトウモロコシにしようとも、娘は娘であり、私と共に生きてくれている、その存在自体に意味がある。
正邪の固定観念から、なかなか抜けられない私のために敢えて娘は、私が嫌だと思っていることを現出し続けてくれる有り難い存在で、じっくりと自分の過去からの生き方を思い出してみれば、娘の言動は実は私自身であるということに気づかされる。「ありがとう。私に気づかせるために君は、あえて損な役回りを演じてくれているのね。あなたの言動を、そのままにすべて認めて、あなたが今日も私の側で呼吸していることに感謝します。そして、あるがままのあなたを丸ごと愛します。」と、心の内で許し、愛、感謝の気持ちを娘に送ると、不思議なことに、口では何も言っていないのに、翌日から娘の私に対する言動が変わった。
自分の周囲で発生する問題点は、すべて自分の内に存在している。内なる分断(正邪)意識が、自分の心を波立てるだけのこと。「1」は「1」のままでは、己が「1」であることを知ることができない。娘との葛藤を通して知る自分の暗部、「2=他者」があって初めて「1=自己」が分かる。「正」は「邪」なくして成立しない。私の内にある白と黒の観念が、その必要性と共につながり、輪を形作った。

悦びで出発した宮古島。空港に降り立ち、そのまま連れて行かれたのは新城定吉氏の石庭である。新城氏は今年77歳で、天からのメッセージを受け、20年間たったひとり機械を使わず、梃の原理を応用して何トンもの大石を土中から掘り出し、配置。「神秘の石庭」を創っていらっしゃる方とのこと。詳しいことは何も知らず、ただ連れられて行く。宮古島滞在中、毎日この石庭を訪れることになり、石庭の中央にある聖なる場所と言われる丸いサークルに素足で入り瞑想する。

ある日、晶美嬢から「ママはひとりで思いのまま周りを歩いて、心が落ち着いたらこのサークルに入って来て。感じたままを声にして、皆に伝えて。」と言われる。物言わぬ多くの石から、気持ち良いエネルギーの放出は感じているものの、取りたててそれによってインスピレーションを受けるなどということもなく、ただ歩き、サークルに入る。皆が私の声を待っている。何もない。何を言えというのだ。困ってしまった。ポツポツと口を開く。「晶美たちの言うひとつひとつの言葉の意味<あ>とか<う>とか、カタカムナの何たるかは、私にはまだ分からない。私は私の言葉で、普通の人たちに分かってもらえる平易な言葉を使って話したいと思う…。ゼロ磁場という言葉がある。こちらにある、あちらにあると人はゼロ磁場を求めて足を運ぶが、ゼロ磁場は私の心にある。私たちひとりひとりの、人間の内にこそある。それを大切にしたい。」私が意識して喋ったのはカタカムナのことまでで、ゼロ磁場に関しては、勝手に言葉が口をついて出ていた。

毎日その日の報告に訪れているとき、変わった蜘蛛の巣がそこにあることに気づく。初めて目にするもので、中心部分が小さく、それでもはっきりと螺旋を描き、周りは細い糸でラフに張られ、蜘蛛の姿はない。磁場の影響で作らされているのであろうか。友人に頼んで写真を撮ってもらった。
新城氏との初対面のとき、「お前は何者だ!」とばかり矢継ぎ早の質問攻めにあって驚いたが、それ以降は受け入れてもらえたのか、自生のパパイヤやマンゴーなどを毎日振る舞われ、暖かく身内の者のように遇されることとなった。そんな中、「天地人の庭」というひっそりとした場所にも招き入れてもらえるようになったのだが、そこに足を一歩踏み入れた途端、全身に鳥肌が立ち、懐かしさが込み上げる。「私はここからやってきた。」自然に言葉が私の口からこぼれ落ちていた。

8月6日に旅立ち、宮古島、来間島、池間島、大神島、伊良部島、石垣島、西表島、新城島と回り、8月14日の深夜に帰宅。その日から新城定吉氏著作の2冊の本を読み始める。「宇宙に抱かれた石庭」と「人間は無限大」(共に発行人:新城定吉〒906-0013 沖縄県平良市字下里 2309 TEL09807-2-6751 各¥1,500)である。この本を手に取り、頁を開ける。すぐに眠くなる。一種独特な波動が出ており、目を開けていられない。それでも数頁ずつ読み進んでいく。苦労して(?)2冊を読み終わったとき、私はこれらの本を「読んだ」のではなく、「体験した」ことを実感する。
読後、新城氏に礼状を送った。それをここに紹介したい。

残暑、御見舞申し上げます。8月6日から14日まで、晶美嬢と共にお邪魔した宮古での体験につき、お礼状を書かなければと思いつつ、先生のご本2冊を読み終わってからにしようとの勝手な思い。その後、ポーラースターニュースVol.9の発刊作業に追われ、大変遅くなり、心が痛みます。どうぞ、お許し下さい。それでも、お伝えしたいことがあり、ペンを取りました。
宮古から帰ってきてから、私の環境に大きな変化が生じています。8月14日は見上げる空一面、どこもが虹色の雲で、その時から次なる旅へのステップは始まっていたのだと、今にして思います。大きな変化は、先生のご本を読み終えた頃から始まりました。

以前から私は良い波動、悪い波動、何であろうとそれを吸収してしまう体質で、避けることができず、在るがまま、感じるまま、自分の内で消化していくことをしていました。完全に消化するまでは身体が重かったり、頭痛、吐き気に耐えたりしておりました。私が苦しむ分、変わりに誰かが楽になるのなら、それでも良いと思っていました。先生のご本が発する波動はとても強く、それだけ先生の想いやご苦労を感じさせて頂いておりました。一度に長時間読むことができず、数頁読むと眠気に襲われ、本を閉じていたのですが、そのまま眠っているとき、夢を見ました。その日の日記の一部を紹介させて下さい。

『私は石庭にいる。石庭の波動が私の意識を変え、私の意識の変化によって石庭の波動が変わる。波動が変化した石庭から私に入ってくる波動によって、更に私の意識が変化する。この循環が続くことにより、場から一切の人間想念が薄れていき、天界(神界?)の中に私の身体は入っていく。ミクロの粒子が体内を流れ続ける。滞る場所はどこにもなく、サラサラと光り輝く透明な小川のように優しく優しく流れ続ける。』

この波動を何と説明すれば良いのでしょう。自然の中へ入っていけば心地よい波動に出会えますが、それでも人間の想念があり、濁りがありますが、今、体内を流れ、全身を包んでくれているのは、一点の濁りもなく、透明です。夢の中にいながら、私の意識は目覚めており、初めて出会ったこの波動に驚き、感動し、観察しています。欠けるもののない、すべてである神そのものとも呼びたいこの波動への道がどこにあるのか、この意識への流れに入っていくための方法が、おぼろげながら分かりかけています。起きてこのことをすぐにメモしなければ、この体験が消えていく。この意識が薄れていく。起きよう。起きてメモしようと思うのですが、あまりの心地よさ、この場に少しでも長く留まっていたいとの想いが強く、メモすることができません。初めて体感した波動、これが創造主?これが宇宙の大いなる愛?目覚める瞬間を伸ばし伸ばし、私はその胎内で安らぎ続けました。

この夢を見た後、私の身体は一切の波動から自由になれたのです。良いも悪いも何もない。波のない湖面のように、ただ静かに現象を写していますが、鏡のように凛として澄んだままです。電車に乗ろうが、雑踏の中に入ろうが、その場にたむろしている波動の影響をまったく受けなくなりました。それだけでなく、その後も連続して多くの意味ある夢を見続けております。その夢のすべてをここで書くことはできませんが、夢の導きにより、私達の本質は光であり、どんな制限からも自由になり、不老不死、若返り、肉体を持ったまま昇華することも可能な、全なる存在である事が、文字や理論としてではなく、実体として心に入りました。ありがとうございます。私の生命は、宇宙という全体に含まれる部分であると同時に、全体としての宇宙そのものであるということも体験いたしました。
昨日見た夢は、私が体感した宇宙創造の真理を自分の身体を通して、この地球に存在しているすべての生命体に大いなる光を与え、無限なる生命であることの意識を伝えます、という言葉を発し続けているのですが、私の口から生れ出てくる言葉の数々は(残念ながらひとつひとつの具体的な言葉は思い出せません)、聖なる響きを持っていて、視野全体が黄金の輝きで包まれました。その時、私の肉体はそこにはなく、金色の輝きの中、雲が様々な形に変化して猛スピードで移動していきます。

こんな素晴らしい夢の数々に導かれ、更に学び、体験を重ねていこうと思います。これら一連の流れが、先生の石庭から始まったことを、ここに感謝を込めてご報告させて頂きます。本当にありがとうございました。9月、再度訪問させて頂きますが、私はこれらの体験も交え、自分の心の情報誌『PO‐RA‐STAR NEWS』にこの新たな旅を紹介する必要を感じております。9月、訪問の際、石庭の写真を撮らせて頂きたくお願い申し上げます。素人の私が撮って、どれほどの映像を表出させうるかは分かりませんが、石庭の発する波動を撮って紹介したいと切に願っております。
汚い字で思いつくまま長い手紙を書いてしまいました。読んで頂けたことを心より感謝いたします。そして、先生の人生、生命に深く感謝いたします。ありがとうございました。
感謝
平成11年9月1日
浜口喬香子
 10月に入って、一緒に旅をした森本康彦氏より「波動スポット探検隊~宮古島・神秘の石庭~」というコピーを頂いた。そのコピーの中に、新城氏の言葉としてこの石庭についての説明があったので、それを転載させて頂きます。

この場所で、前世の記憶が甦ったり、未来への希望が湧いてきたり、あるいは病気の人が石庭やそこから出土する化石に触れることで治ることがあり、石庭への訪問が人生の転換点となるケースが少なからずあるようです。ここは神様が隠しておいた、宇宙と地球のエネルギーの交差する場所であり、ここで多くの人が交流して互いに認め合うことで「平和な世界」を創っていくためのエネルギーを横に広げていく、つまり世界中に広げていくための場所として、石庭を私に造らせたのだと思っています。


宮古島は、失われたムー大陸の一部であり、その時代の神殿のあった場所の上に石庭があるのではないかと思っています。そして、宮古島はちょうど魔の領域として知られるバミューダ・トライアングルの裏側にあたり、地球がバミューダから吸い込んだエネルギーを、宇宙に向かって吐き出している場所がやはり「三角形」をした宮古島だと思うのです。地球が呼吸をしているような感じです。

9月に再度、宮古島、石垣島、与那国島を訪問。2回に渡る西南諸島への旅は、私にとってさらなる気づきを生む不思議な旅となり、人類の起源や地球の創生にまで意識を広げてくれました。数多くの夢が、実体験してきたことの意味を、少しずつ教えてくれます。この旅を本気でまとめようとすると、原稿用紙で400~500枚位になってしまうため、すぐにそれに取り掛かることはできませんが、その内、時機が来るならお知らせしたいと思います。

ただ、この旅はあくまでも私の旅であり、万人に同じ旅はありません。行動を共にしていても、晶美嬢には晶美嬢だけの旅であり、森本氏には森本氏だけの旅であるでしょう。何を見、何を体験し、何を感じるか、ひとりひとりが異った角度によって、場から何かを得られるのではないでしょうか。「生きる」ことの意味、「生命」の本質、及び「自己」の本質を、もしかしたら自然が教えてくれるかもしれません。私の体験に興味をお持ちになるなら、迷わず旅行カバンを持って玄関の扉を開きましょう。新城先生の本を読んでみましょう。そして、この旅の間中、ずっとお世話になった仲里果樹園(沖縄県宮古郡下地町洲鎌 827-2 TEL 09807-6-6443)にも、是非足を運んでみて下さい。仲里弘義、照子ご夫妻、及びご家族ご親戚の皆様、とても暖かく素敵な方達です。

TAKAKO
1999.10.21記

★★★  できるだけ写真をそのままに見て頂きたいので、最終頁(裏表紙)に掲載いたしました。石の写真は
森本康彦氏提供、螺旋の不思議な蜘蛛の巣は嶋田幸代さん提供です。ありがとうございます。




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