1795816 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

最新情報 前立腺がんの診断と治療

最新情報 前立腺がんの診断と治療

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2019年03月28日
XML
カテゴリ:前立腺がん

◆◆ 一昨日(3/26/2019)アパルタミド(アーリーダ)製造販売承認 ◆◆

 

昨年2018年の3月にヤンセンファーマ株式会社は、経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤アーリーダ(一般名:アパルタミド)について去勢抵抗性前立腺癌の適応取得を目的として厚生労働省に製造販売承認を申請し、昨日20193/26に「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を効能・効果とする製造販売承認を取得したようです。

アパルタミドの商品名は『アーリーダ』となりました。

 

適応が、単に『去勢抵抗性前立腺がん』ではなく、『遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん』というしばりになっています。

 

現時点では、転移性去勢抵抗性前立腺がんには使えません。

 

前立腺がんの患者さんに内分泌療法を行った場合

 

HSPC去勢術感受性前立腺がん)  

 

M0CRPC(遠隔転移のない去勢抵抗性前立腺がん) 

 

M1CRPC(遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺がん)

 

というのが、前立腺がんの進行の流れです。

 

この2番目のM0CRPCの患者さんがM1CRPCになるのをこのアーリーダは、遅らせることが証明されました。

 

これを抑制できれば、前立腺がんの患者さんの予後(生存期間)を改善できます。

 

アーリーダは、どういう患者さんが対象かというと、例えば

 

1.根治療法(全摘手術や放射線療法)後に、遠隔転移は明らかではないがPSAが上昇し、再発が疑われ、内分泌療法を開始継続していたが、効果がなくなった『去勢抵抗性前立腺がん』の患者さん。

 

2.遠隔転移はないものの、前立腺がんが前立腺の周囲に拡がっていたり、骨盤内のリンパ節転移がある(遠隔転移ではない)場合で、内分泌療法を開始継続していたが、効果がなくなった『去勢抵抗性前立腺がん』の患者さん。

 

3.前立腺がんは前立腺内に限局しているものの、高齢だったり、併存疾患が重篤で、根治療法ができずに、内分泌療法を開始継続していたが、効果がなくなった『去勢抵抗性前立腺がん』の患者さん。

 

このような『遠隔転移のない去勢抵抗性前立腺がん』患者さんが、アーリーダの適応、治療対象になり、効果が期待できます。

 

転移性去勢抵抗性前立腺がんに対しても有効であるというさらなる試験結果が出次第、転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者さんにも使えるようになると思います。

製薬会社の担当者によると、現在試験中とのことです。

 





にほんブログ村 病気ブログ 前立腺がんへ
にほんブログ村


前立腺がんランキング


前立腺がん治療の最前線の電子配信​​​​​

この電子配信は、有料です。

進行前立腺がん、転移性前立腺がん、去勢抵抗性前立腺がん、再発性前立腺がんの方を対象にしています。

ご希望であれば、過去のバックナンバーも見ることができます。

よかったら参考にしてください。

2019/03/03  PSADTとは? PSADTの重要性とは? 

2019/03/10  M0CRPC(遠隔転移のない去勢抵抗性前立腺がん)をいかにしてM1CRPC(遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺がん)にしないか

2019/03/17  アパルタミドは、どんな薬剤でどんな効果があるか? 

2019/03/24 新規経口アンドロゲン受容体阻害薬darolutamideは、どんな薬剤でどんな効果があるか? 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2019年05月15日 04時19分59秒
コメント(2) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.