「しほっつあん」と親しまれた高くも無く、低くもない山があります。
正確な名称が四王寺山といいます。
小春日のうららかな先日曜日にハイキングとしゃれこみました。
はずむ息、小春日のこもれ陽も過酷に感じ、汗がしたたります。
舗装された登山道は、最初からきつい爪先上がりで、薄暗い森の自然石の上におわす神社と山林の説明板が、これから登る山の神秘性をくすぐるようでした。
9世紀、(貞観9年876)新羅の海賊に備えて出雲、隠岐、石見、長門と同じく伯耆の当地に次ぎの四天王像が安置されました。
尊像を安置する仁祠の建立と賊心調伏のための修法とが、それぞれの国司に命じられました。
上右四天王多聞天、北方の守護神、下右四天王持国天、東方の守護
下左増長天、南方の守護、上左広目天 西方の守護、
伯耆四王寺は日本海を見下ろす絶好の地である四王寺山山頂に設置され、その後海賊は消滅しまた。
その要因は四天王像が海を睨んだからと伝えられています。
しかし海賊は消滅しましたが、漁民は海がいつまでも荒れて困り果てました。
そこで寺を北側の日本海に向かず東に向きを変え今の位置としました。
これにより荒れた海は治まり、やがて商売が繁栄し(四天王の御利益)、四王寺山は「しほっつあん」と言われ「市」が開かれるようになり大いに賑わいました。
昭和6年(1936)2月に失火により全焼した経歴があり今はおられないようです。
社は其の後再建されたもののようです。
繁茂した境内の松は昨年まで緑でしたが、今年松くい虫にやられ、切り倒されていました。
酸性雨の為松が弱り、とうとう松食い虫の攻勢に果てたようです。
四天王の威勢をお借りしたい森林事情です。