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カテゴリ:車・バイク
長年所有したバイクをついに手放すことにした。
このバイクとは何度も北海道に渡った。全国制覇までは行かなかったが、西は鹿児島までは行った。とにかくこのバイクでよく走った。地球を一回り半ほど。 あるとき旅先で一人の女性と出会った。縁あってバイクを彼女に譲った。ところがこのバイクは、彼女を私のもとへと連れてきてしまった。いわば私たちの仲人だ。 しかし、私がカヌーをやるようになってからは状況が変わった。カヌーは畳めるものでも大きく重い。キャリアを強化して積んだとしても、危険なだけだ。だから、車で出かけることの方が多くなった。 そしてここ2,3年は全くエンジンをかけていない。チェーンは錆び付き、Oリングもちぎれて飛び出している。ブレーキディスクも錆びてパッドとくっついてしまった。ここまでひどくなると、また走れるようにするには相当の出費が必要だ。何度か直そうとは思ったのだが、懐にそれほどの余裕もなく、また乗らずに同じことの繰り返しになりそうで、放っておくだけだった。 誰かこのバイクに乗ってくれる人はいないかと探していたら、スリランカ人の友達が引き取りたいと言ってくれた。そして、スリランカで蘇らせてくれると。このバイクは、スリランカでは人気があるらしい。またスリランカなら日本の10分の1のコストで修理ができるそうだ。 大恩あるバイク、できれば手放したくはない。だが、ここでこのまま朽ち果てさせてしまうのはかわいそうだ。バイクとしてこの世に生まれたからには、走っている方が幸せなはず。 私はスリランカを元気に走るバイクの姿を想像し、手放す決心をした。 バイクがスリランカで復活したら、写真を送ってもらう約束を彼とした。彼は、スリランカに乗りにおいでとも言う。うん、それはいい考えだ。 バイクと別れることにはなったが、ひとつ楽しみが増えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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