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カテゴリ:アウトドア
ハンターとの山歩きの後、ハンターの方の家に泊めて頂くことになった。少し前まで家に行くのに吊り橋を渡っていたという。半信半疑でついて行った。山の中にどんどん入っていく。途中に集落も何も無い。どこまで連れて行かれるのか。舗装路から砂利道に入りカーブを曲がったら、吊り橋が見えた。これか。その先に古い家が見えた。
よくぞこんなところに建てたものだ。粗末な小屋ではない。梁も柱も立派なものだ。築百年を超えるという。家の中と外を仕切るのは障子戸とガラス戸だけ。低断熱低機密住宅の極み。トイレはいまや珍しいボットン式。実家も昔はこんなんだっけ。 夜は星と家の明かり以外ない。暗闇で前に突き出したその手が見えない。本当に真っ暗。私たちの話し声の他は、沢のせせらぎの音しか聞こえない。 こんなところならトラツグミの声が聞こえるかもしれないと話したら、そのリクエストに応えてくれたのか、トラツグミが鳴き出した。「ピーッ、ピーッ」と書く意外にないのだが、息を吸いながら出しているかのような高い澄んだ声。なにか物悲しさを感じさせる。 私が寝るまではずっと鳴いていた。明け方、4時頃に目を覚ましたが、まだ鳴いてくれていた。一生分のトラツグミの声を聞いた気がする。非常に満足。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/05/06 10:32:33 PM
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