てんてんCafe

2007/02/26(月)23:54

ビッグ・フィッシュ

今日見た映画(39)

 ダンナの叔父で、とても面白い話をする人がいる。その人にかかると話がとてつもなく大きくなってどこからどこまでが真実か分からない。1ヶ月も一人で海外へ旅したような話だとか(ホントはご夫婦で1週間のパック旅行だった。)、アーチェリーを始めたら国体選手級で、試合に出ろと勧められたとか。。。何を聞いても眉唾、だけどホント憎めないおじさんなのだ。これがいわゆる「ほらふき」というやつだ。(笑)このビッグフィッシュの主人公ウィルの父親もまた、そういったほら吹きおじさんの一人だった。ウィルは小さい頃から父エドワードの面白おかしい話が大好きだった。しかし、父の話が嘘ばかりだと気づいた時に、父への嫌悪感や不信感から疎遠になってしまう。 そんなある日、父が余命いくばくも無いことを知らされ、ウィルは実家へ帰る。「最後に父の本当の話が聞きたい。」そんな思いを胸に。しかし、久しぶりに再会した父は、いまだに子供騙しの嘘ばかりを並べ立てていた。いらつくウィルに、母は父親の「書斎(物置小屋?)」の整理を頼む。そこで見つけたものは父のほら話を裏付けるものだった。。。映画は、エドワードの楽しくて魅力的なほら話と、父の真実を見つけようとする現在のウィルの苛立ちを交互に見せる。エドワードのこの素敵なほら話を、ウィルはどうしても受け入れられない。ウィルは父の実像を知ろうとして、かえって父の真実の姿が見えないのだ。 そして、ある人との出会いで、父の真実を知ることになる。。。なんともファンタジックで愛に溢れたストーリー。ティム・バートンとは思えないほどだ。(爆) お蔭様でラストはすごく泣いてしまった。あまりに涙が出るので自分でもびっくりしてしまった程だ。今は亡き父のことを思い出したというわけでもないのだが、(やっぱりそうなのかな)主人公が完成させる父の最後のほら話の、あまりの優しさに胸がいっぱいになってしまったのだった。なんだかんだ言ってても、やっぱりお父さんが好きだという感情が開放されて、ついにウィルとエドワードの気持ちは通じた通じ合った。その幸福感に満たされて、私はただただ、涙を流し続けた。素敵な映画だった。見た後に父のことを思い出して、少し寂しかったけれど。

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