2007/10/31(水)01:26
サンシャイン2057
サンシャイン2057を観ました。
良かったです。というか、やはり躊躇せずに劇場で観ればよかったと、臍を噛みました。
太陽の美しさ、宇宙船のデザインの美しさ、これは是非大画面で見たかった!! ストーリー的には、ちょっといろいろ盛り込みすぎて未消化になってしまったかな?
特にピンバッカーのシーンはもう少し考えて欲しかったです。最後の方はパニックホラー的な展開になってしまったし、「私の神を奪うな!」っていうのは、まあ分かり安いけどちょっと薄っぺらかったかもしれません。もう少し、ピンバッカーのバックグラウンドを盛り込んで伏線も張って、(無論変な画像処理も無しでね)彼の存在をもっと上手く使えば、まれに見る傑作になったかもしれませんね。しかしながら、この映画にはそんなもたつきも補って余りある面白さを私は感じました。ひとつは、太陽の光の恐ろしさと美しさに圧倒され、魅了される人たちを描いていたことが興味深かったですね。
よく夜空を眺めていると、綺麗だけど恐ろしく恐ろしいけど眺めていたいという不思議な気持ちになります。ずっと見上げていると空に落ちそうな気がします。そのうちにくらくらして、怖くて鳥肌が立って。。。でもその恐ろしいような美しさに言葉を失うんですよね。この映画でその時の気持ちをリアルに思い出しました。まともに光を浴びたら一瞬にして蒸発してしまう死の光なのに、目が離せない。サールの「何が見える!?」と言う問いかけは衝撃でした。そこでそれを聞くのか!?と。。。結局金田は何も言葉を残しませんでしたが、ただ立ち尽くし、ただ見ることしか出来ず、彼はその荘厳な光に飲み込まれるしかなかったのかもしれません。
もうひとつのテーマに地球の全人類の命を救うためには、一人の命を犠牲にしなければならないとしたらどうするかというものもありました。難しい問題です。これがもし自分の命だったら、もう少し決断しやすいのかもしれませんが、これがほかの人の命だったら、私は賛成できるでしょうか。それとも、反対ができるんでしょうか。難しいけれど迷っている時間が無いとしたら自分はどうするでしょう。。。どっちの意見を取っても、自分が鬼のように思えたり、とんでもない甘ちゃんに思えたりしてよくわからない。私も棄権の口かもしれません。 キャストは興味深かったです。国籍がバラバラというのがリアルでした。中でもやはり船長が日本人で、それも真田広之さんというのが嬉しかったですね。それも、寡黙で沈着冷静な日本人の理想といっても過言ではない人物像で本当に素敵でした。
ただ、何で人間関係の要といってもいい船長が危険な船外活動をして、一番に死ぬのか。。。未だに納得できません。責任者出て来~いって感じです。(笑)DVD欲しいような気もします。もう一度太陽の前を横切る水星とか、あの美しい宇宙船が見たい。。。