法律は、守ろうとする人にしか効果は無い・・のです。
想像力の欠如最近はこれが足りないから問題が起きるなんてことを言いますが、国の形を創っていかなければならない政治家や、司法の方々、こんな人たちが最も想像力を働かせて業務にあたるべきだとつくづく思います。偉そうに批判だけして・・と思われても、今回は是非とも言わせていただきたい。この場で言っても仕方ないことかもしれませんが、お読みになった方、どうか少しでも気が付いてください。自分の国や地域や生活、それは行政や司法が守ってくれるわけでは決して無いということを。そんなこと言われなくても気が付いている、そういう方も恐らく沢山いらっしゃるでしょう。でも気が付かないうちに、法律は着々と一般市民ではなく企業の利益のために、一部の資本家のために、都合のいいように変えられていきます。変わってしまったことに殆どの人が気が付かずに、ある日突然自分に関係する問題に直面したとき、初めて気が付くものなんです。「あー、もっと注意深く監視しておくべきだった」と。小泉政権彼が残したものは、規制緩和という甘い言葉の裏側に潜む、矛盾と無秩序でボロボロにされた国の姿です。想像力も先見の明も無い政治家が、お祭り騒ぎの中で次々と後始末の付けられない政策を打ち出し、「後のことはよろしく」と責任のかけらも無く去っていった。今平塚市の黒部丘というところに、巨大なマンション計画が進行中です。住宅街の一角に、とんでもない建築計画のマンションが造られようとしています。このマンションを造ろうとしているのは大手ディベロッパーです。彼らのホームページには、「社会貢献」「環境に適した」「地域にやさしい」「未来の創造」などという美しい言葉が溢れています。このマンションは、この広さの土地によくもこれだけの建物を所狭しと並べることが出来たね!と言えるほど、所狭しと設計されています。殆ど脱法行為と言っていいと思います。ですが、法律通りとも言えます。なぜなら、開発許可も建築許可も、恐らく問題なく取れてしまうからです。少し前にマンションの耐震問題などで「建築確認」という言葉が随分取りざたされていたのをご存知と思いますが、建築基準法も都市計画法も、全て企業優先、企業有利に作られていると言うことを、不動産業に携わる私も本当に今まで気が付きませんでした。最近平塚市では、平塚らしいまちづくりを目指すということで、都市計画の見直しが行われ、新たにまちづくり条例が施行されます。全ての用途地域に高さ制限をもうけるという、一見規制強化に見えるような政策になりました。しかし一方で、住宅地でも1万平米を超える土地に対しては、高さ制限の緩和を行います。住宅地にある1万平米の土地に対する規制緩和・・・?そんなの一市民の居住する一戸建ての規制緩和であるわけがないですね。まさにマンションに対する、企業の利益に対する緩和政策です。この緩和について平塚市に対し、一部の良く理解している住民からの猛抗議が起こりました。もちろん私もこれに対しては、意見書を提出させていただきました。しかし納得できる回答は一つも返してもらえません。私はひどく憤慨し、この政策が審査される最終的な会議である「都市政策審議会」の傍聴に行ってまいりました。呆然としました。あまりにもひどすぎる。その会議は有識者といわれる13人の方々が、様々な案件について審議をする場で、これが通ってしまえば議会を通すことなく成立してしまうそうです。それほど大事な会議なのに、寝ているような人が居る。資料を見ながら何のことやら分からないでいる人も居る。それどころか、驚いたことに13人のうち4人は市会議員です。一回出るだけで13,000円 これってバイトじゃないですか?公務員がバイトしていいんですか?そもそも利害関係者ではないのですか?市会議員て。この緩和に対し、5つだか7つだかの企業や商業団体、それに先ほどお話した13人の有識者の中の市会議員の1人が所属する政党からも、平塚市に圧力がかかりました。土地の有効利用や都市の発展を考えると言うことで、商業地域なら仕方ないかもしれませんが、住居地域に大きな土地の規制緩和というのは、どう考えても住民のためのものではありません。住宅地に大きなマンション計画があって喜ぶ住民はあまりいませんから。はっきり申し上げて、住民無視の企業有利の緩和政策です。今回の黒部のマンション問題についても、なにやらきな臭いにおいがプンプンします。自治会は動かない、周囲の自治会も何故かマンション賛成に傾きつつある。そこには市会議員の影がちらつくという噂も多く耳にします。本当かどうか、確かめてみたいと思いませんか?わずかな利権やお金に群がる人たちの姿を。ここで正義感のあるジャーナリストでも、出てきてくれないでしょうかねぇ・・大手ディベロッパーといえば、大抵政党と癒着していたり、規制逃れに力を貸してくれる議院なんてものが暗躍しますが、平塚みたいな田舎にも、腐敗の構図が出来上がっているかも知れないとしたら・・・恐ろしい限りです。日本全国モラルの崩壊です。徹底的に追求します。これは「一地域のマンション問題」だけにとどめてはいけないと思うんです。我々不動産業者とは、地域の住民の皆さんのために、より良い町づくり、より良い環境づくりをまず第一に念頭において考えて、それから業務を行うということを目指さなければならない職業だと強く思います。きれいごとだと言われても、そんなの無理だといわれても、無理でも無茶でもそれでもやらなければ、本当に日本は劣悪な環境の無秩序な、汚い町並みの国に変わってしまうのです。不動産業とはそれほど責任の重い職業なのです。そんな事をしたら会社がもたない、利益追求しなければ潰れてしまう、そうかもしれません。それで潰れるようなら必要の無い会社なのでしょうから、消え去るのみです。それで潰れてしまうなら本望です。分かっていながら自分の利益のためだけに、本質を曲げるような生き方は、私には何の魅力も無いのですから。もしこの国が、時代が必要とするならば残るはずです。悲しいかな今の日本には、大手をはじめ、町づくりを考えて仕事をしている不動産業者が居ないのは確かです。この問題、是非皆さんご注目ください。皆さんの目で、何が本当なのかジャッジしていただくことが、私の最大の目的です。マンションが予定通り完成ようと、出来なかろうと、それは結果です。何が本当で何が嘘か、何を選択したら自分を守ることが出来るのか、それが見えてくれば、それで大成功です。