カテゴリ:Degustation
中々の力作だ。Meunierでノンドゼ、ミレジメ。少し朴訥のところは有るが、粗さは無く凝縮した力強さを感じる。古樹で収量を絞っているのだろう。それでいて凜とした花梨を思わせる香り、品の良い酸、少しコンポートが入った林檎の果実、素晴らしい出来だ。間違いなくRMのトップレベル。まだしばらくは熟成するだろう。個人的にはスタイルが違う(セパージュが違うので当たり前だが)がLeclapartと並ぶ作り手になってきた感じだ。勿論J. セ●スやH. ●ローより遥かに上である。まあ、味に哲学を感じると言ってしまえば宗教ぽくなってしまうが。
そんな素晴らしいシャンパーニュだが翌朝ガスが抜けたところを飲んでみるとどうも粗さが目立つ。やはりシャンパーニュ、ドザなしでも炭酸がマキアージュになっている事がよく分かる。特に秀悦なPuligny 1erと比べてしまうとマキアージュのマジックが明らかになり興醒めしてしまう。それでいてこのシャンパーニュの値段、秀悦なPuligny 1erの倍だ。レア物だということは判るが、個人的にはそこまで出すならmediocreな作り手のchevalierで十分良いように思う。
前にも書いたが色々異論はあるだろうが、シャンパーニュの区分は究極のところ、美味しいか美味しくないかの2区分で、その前者の区分の中でCPを考えれば十分のような気がしている。それは奇しくもラーメンやパスタと同じ範疇のようだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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