テーマ:ワイン大好き!(30230)
カテゴリ:Degustation
再びシャンパーニュについて少し書いてみる。
究極のシャンパーニュの不都合な真実はドザージュの功罪であろう。歴史的にシャンパーニュがデザートの代わりで有った時代も有り、また砂糖が貴重で甘いが美味しいの代名詞だった事も有ってシャンパーニュにまだ適量のドザージュをするという説明が為されているが、現実にはシャンパーニュ地方で葡萄が成熟せず、酸が残り、それを和らげる為というのが今の一番の理由だ。勿論そのおかげでシャンパーニュの元ワインの粗さが隠れ、言わばコンシーラーとなっている。
今回割ったこの蔵は有名なSも作っていて良年にはS、並年にはこのブランドで出していて同じ畑の葡萄を使っているのでお買い得ということにされているが、個人的にはどうも甘すぎると感じていた。シャンパーニュに関して少しcriticalに見始めるとここでも上の記述が当て嵌まるように思える。まあ、言わぬが花という事でここで留めておくがこのブランドとSとの間には越えられない壁が有ることだけは書いておく。
そしてこのドザージュ、粗さを隠すと同時にその元の酒の良さもマスキングしてしまう。今回もこの白を合わせてみたがドザージュに隠れて元酒の良さが中々見えない。まあ、ファウンデーションを塗りすぎた女性に肌の美しさを感じないのと同様なのだろう。
ところがドザージュが強いシャンパーニュにブルゴーニュ赤を入れるとこれが中々美味いのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんにちは、Qさん
妻がシャンパーニュで悪い酔いしてから、家でシャンパーニュを飲む機会がほとんど無かったのですが、その間もワインバー等でちょこちょこ飲んでいたところ、昨年ドゥラモットの2008年を飲む機会があり、初めてS(特に酸が割と強かった1988年)に似ていると感じました。(以前のミレジムの印象は“越えられない壁が有る”でしたが(笑)) 日本酒もそうですが、ヴィンテージによってはその前後とはまるで異なる仕上がりの事があるのが悩ましいですね。それに加えて、仕上がりが全然違うのにそれが区別されずに同じように扱われている事が多いのも悩ましいです。 シャンパーニュとブルゴーニュの赤のブレンドですが、件のワインバーでポル・ロジェNVとジャック・プリウールのボーヌ・プルミエクリュとがグラスで飲めたので、マスターに了解を得てブレンドして飲んでみましたが、確かにこのくらいでもシャンパーニュのロゼでこれに匹敵するのはなかなか無いと思われるくらいに良かったです。一抹の背徳心のようなものを感じるので、積極的にはしないと思いますが、シチュエーションが良ければ興味深い経験になりますね。 (2020/09/20 01:30:09 PM)
みりんさんへ
シャンパーニュで悪酔いですか!ドザに当たったのでしょうかね?或いは古いので酸化していたとか? ドラモット08の情報ありがとうございます。 ワインは農作物と考えればVTの違いは致し方ないように思います。逆に言えばVTの違いも味わうのが高級ワインの醍醐味ではないでしょうか?とはいえ、一般消費者にとってはその違いが困惑の種になる事も理解できます。この辺は売り手も消費者を教育する事が大事でしょう。 さてアッサンブラージュされたのですか!おめでとうございます。Pol Rogerは白ラベルだと思いますが、単体で飲めば多分薄くマチエール不足だったのではと推測します。Beaune 1erのVTは分かりませんがもし若ければ少し濃いめで黒果実も有るのでドザが有るメゾンのNVだと一気に質が上がったのではと思います。 >一抹の背徳心のようなものを感じるので、 いや、全く感じなくても良いと思います(笑)。私も一時感じてましたが吹っ切れました(笑)。逆にいろいろな組み合わせを試してみるとすごく勉強になり、逆にシャンパーニュ単体への理解が深まります(真面目)。 (2020/09/25 09:22:45 AM) |
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