Meursault Chevalieres 2015 (B. Boisson-Vadot)
連続投稿になってしまうが今日は感動してしまったこの作り手。 前にCoche Dury, Lafon, Leflaiveという旧御三家(或いはRamonetを加えて旧四天王でも良い)に対抗してB.Ente、H.Lamy, Bachlet-Monnotという新御三家と書いたがこの作り手はそれを遥かに凌駕する可能性を感じる。09辺りはまずまずの作り手としか感じなかったが15を飲んで少しばかり驚いてしまった。15白はだれた作りの多い少し難しいVTなのだが、どうだろう。塊を感じるような凄まじい凝縮から来る果実の力だが、鮮烈な酸がある為、Lieu-Ditの名通りChevalier Montrachetに通じる淡く品の良さもある。次世代旗手とされるPYCMも悪くないがこれは格上、勿論私的にはRoulotやA. Enteを遥かに凌駕。この作りが続けば最近低迷気味なLafonに変わってMeursaultの双璧になる事は確実だろう。それなりの値段はするが価格ではRoulotやA. Enteよりもまだ安く米では既に圧倒的なファンを獲得していて瞬殺状態。日本でも上級キュベは払底しているようだが、運良く見つけられたらセラーのコレクションに加えても良いだろう。もう手遅れかもしれないが(笑)。 余談になるがこのlieu-dit、Chevalier Montrachetに通じる気品があることから付けられたと勘ぐっていたがH-M Landrieu(1983)に依るとこの隣の畑Meix Chevauxと同様少し谷間に位置している為にchef valから派生したと言う事だ。まあ、語源的にはそうなのだろうがわざわざ隣の畑と区別してchevalierの名前を付けたのはやはりChevalier Montrachetにあやかる所が有ったのだろうと想像するのも悪くない。現に両Cocheを始め幾多かのドメーヌがわざわざこの畑入りのワインを作っていて、そのどれもが優れたワインで有る事を鑑みるとこの想像もあながち間違っていないような気がする。poor men's chevalier Montrachetとでも言えば良いのだろうが、Coche-DuryのChevalierは並みのChevalier Montrachetより遥かに高価でこの作り手もまあ、既にChevalier並みなのだが。