テーマ:☆詩を書きましょう☆(8510)
カテゴリ:作家
彼は彼女に愛されて 書くことを忘れた 彼女の言葉は詩で そのそばにいると 詩集を読む意味がなくなり 彼女の表情は絵画的で 美術館にいかなくなった ひぐらし ふたりはひたすら 愛し合うだけで つたえあうことばさえ 虚無な響きだった つよくだきしめて この世になげだされた虚空を 埋没させるような 激しさで生を感じあえた 彼女に愛されて 彼は書くべきものが 世界にむけて唾棄すべきものが なくなっていた 彼女がその彼の世界のすべてになっていたのだから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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