2007/07/18(水)19:18
理解
「こわい顔してる」寝室であなたはつぶやいた。PCをみつめる僕は、素の表情をみられた。僕はそういったこわいかおをして、仕事をしているのだろうか。その台詞に聞き覚えがあった。遠い昔、言われた。 僕はそんなふうに生きている。素の僕は、どんなふうに世の中にみえているのだろうか?僕は自分にといかけてみる。 洗面の鏡の疲れた表情の、笑顔をむりにつくっても、ぎこちない。心のなかの、仕事への意欲や、つぎの目標への、熱いものがどうしても拭えない。こういった平和な日々にいると、僕が僕でなくなってしまうような。 「ぼくたち、もうだめなの?」「そうね、あわないわ」 きみは明日の天気の話を語るように、別れ話を切り出す。 「あなたは、実力以上の仕事をするから、疲れるのよ」 僕の実力、そんなものきみが、ご存知なの?この女もだめなのに、落胆もなく淡々とあたらしい計画に思いを巡らす。 「なにを考えてるの?」「べつに」 きみにそれを話しても、きみには実力以上の話なので、理解はできない。