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カテゴリ:kayak
井戸端海議仲間のBergkatzeさんから「江東運河を漕ぎにいきますがいかがですか?」とお誘いがあり、GON-Z仲間のHirokkiさんと、HPは以前お見かけしたこともあったオータガキさんとで11/11に行ってきました。地元カヌークラブで那珂川へリバーツーリングに行く予定でしたが、参加者が集まらず中止になってしまって、丁度いいお誘いでした。
水位の高い荒川側から入り同水位の水面に居る我々カヤックは閘門の中で、ポンプによる排水で旧中川側の同じレベルの水位まで今回は2mちょっと下がったことになります。 閘門の出口側(旧中川側)の信号は「赤」「あと1.4m」と表示が出ています。 その間5分ぐらいでしょうか。水位が下がりきると、アナウンスと共に旧中川側のゲートが開きます。 旧中川側へ出たカヤックから荒川ロックゲートを見るとこんな感じ。こんな人工構造物の中をカヤックで通航するのはめずらしいのですが、我々カヤック4艇のために水位の異なるところを通航させてくれた立派な設備にちょっと感動でした。 さて最初から荒川ロックゲート通航で盛り上がりましたがツーリングは始まったばかり。ここからは隅田川と荒川に挟まれた海抜0m地域の運河を漕いで行きます。最初は小名木川。ここは徳川家康が塩を運ぶために開削した運河で東西に真っ直ぐ直線の運河です。 お昼頃には雷雨があるかもしれないとなっていましたが、青空も覗いてきてイイ感じに。西へ行くと横十間川と交わる上にかかる交差した形が珍しい「クローバー橋」があります。 クローバー橋を過ぎると隅田川へ抜けるための「扇橋閘門」に到着。ゲートは閉まったままで『どうするんだろ』とうろうろしているとアナウンスが。「扇橋閘門を通航するのですか~」人影はないので、どうやら指令所でカメラの映像を見ているようです。われわれは手を上げて○とポーズ。すると「排水しますからゲートから離れてください」とのアナウンスがあり、ゲート付近から激しい水流が。水位の高い隅田川側になっていた閘門の中の水を排水して我々の低い水位に合わせたのです。その後ゲートが開き青信号に。我々4艇は漕いで閘門の中に入りました。 荒川ロックゲートより少し狭い感じでしたが、やはりコンクリートに囲まれた閘門内は迫力があります。こちらは荒川ロックゲートとは逆に2mほど水位を上げます。 閘門の中にポンプで水がどんどん入って来て水位が上がります。 水位が上がりきると隅田川側に通じた小名木川への前扉が開き始めます。 前扉が開いて青信号になると我々出て行きます。上の写真は出口外側から扇橋閘門内部を見たところ。 ここから先は小名木川から南に曲がって桜並木のある大横川、仙台堀川、平久川へと進みます。 お昼時となってきたので、上陸できそうな場所を探します。木場付近から門前仲町方面へ行き、紅葉の美しく色づいた公園の脇で、カヤックを係留して上陸しました。 そしてBergkatzeさんの案内で10分ぐらいのところにある美味しい支那そば「晴弘」さんで昼食。 美味しい支那そばを堪能した後、カヤックへ戻る途中、七五三で賑わう「富岡八幡宮」を参拝し門前仲町そぞろ歩き。 この後は、隅田川へ出て、永代橋の下流側まで少し遡ってから、隅田川を横断。永代橋を漕ぎ越えてから西側の日本橋川へ。入ってすぐのところには豊海橋という美しい鋼鉄トラス橋が。都内で漕ぐのは、いろいろな橋を見ていくだけでも十分に楽しいところです。 *参考「Bridge Watching」ホームページ 日本橋川では高速道路に空を覆われてしまいます。人工構造物に囲われた水面をカヤックで静かに漕ぎ進みます。美しいとは思えないのですが、これが現実の都内の水辺の風景。。。 東京証券取引所前を漕いで過ぎていきます。 今日のツーリング折り返し地点「日本橋」へ到着。日本橋はガッシリとした石張りで、非常に風格のある美しい橋で、小泉首相がコメントしたことで「日本橋川に空を取り戻す会」が話題になったことも記憶に新しい。「日本橋」は美しくも悲しい姿だと思います。美しい塑像などは高速道路のコンクリートに数十cmしか離れていない。何もココまでしなくても、と思うのは私だけではないのではないでしょうか。 日本橋から折り返し帰途へ。この「えどばし」は鋼鉄製のアーチが低く連続し、水面から見るカヤックならではの美しさ。岐路は日本橋川を南へ八丁堀を通っていきました。 隅田川に出ると正面にはリバーシティなどの高層ビルの並ぶ風景が東京らしい感じになります。 隅田川を少し下ったところで、対岸側へ渡り細い水路へ入って佃島へ。 佃島水路の突き当たりの舟溜まりが今日のゴール。みんなでカヤックを引き上げてから、分解・片付けを。 結局心配したお天気も、雨にも降られず、片づけまで順調。私は地元のカヌークラブで都内で漕ぐのは慣れていますが、皆さんには、かなり異質でしたが面白い体験だったようで良かったです。 水位が海面下に低くなった運河は地盤沈下が原因とのコト。海面下にある土地を水害から守るために作られたのですが、今では水運にもほとんど使われていないようで、寂しいものでもありました。東京は水辺の街であるにもかかわらず、厚いコンクリートの塊で覆われてしまって非常に残念に思えてなりません。美しい水辺のある東京の街が近い将来に実現されることを夢見たい、そんな水際側からの散歩でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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