【昔話】
【外人のパンツ】
『パンツ盗みにいこうぜっ!』小学校の同級生がいった。
小学校の高学年ともなると、かなりの悪知恵というか、かなりの情報網がある。『あそこの本屋のオヤジは、いつもエロい本を読んでいる。』とか、『あそこのガチャガチャは、偽物だ!』『あそこのルンペンは、スーパーの棄てるやつを朝6:25にとりにくる。』などどうでもいいような情報が、たくさんあった。今だと、妙に懐かしい。まぁ、常に面白いことを探してたんだね。なんてったって、子供だからねェ!
そんなある日のこと。友人が、『あそこのアパートに外人がいる!』当時。外人は、まだ、珍しくたまに、イラン人を見かけるくらいだった。『へぇ~。でも、別にいいよ~。』すると、『でも、白人だぜっ!』『(??????@)マジっ!スゲェっ!』今から思えば、なにがスゲェんだかわかんないけど、【白人】ってのが、珍しかった。そして、友人は、続けた。『でね。そこのアパートのドアの横に洗濯機があるんだよ。』すると、別の友人が、『じゃあ!パンツ盗みにいこーぜっ!』(なんで、『じゃあ!』なんだ?)そして、『よし!外人のパンツを盗みにいこうっ!』もう気分は、ルパン三世だった。計画は、こうだ。『その外人は、夕方になると出かける。チャンスは、そこだ!』『じゃあ、学校帰りにいこーぜっ!(^0^)/』ただそれだけだった。(+_+)(むしろ、無計画だ!これは!)もちろん、それは、その日の放課後に行われた。刺激的な小学生Life!!
そして、放課後。ランドセルをガラガラといわせながら、現地についた。場所は、古い感じのアパートの2階。いっていた通りの洗濯機が、置いてある。『いこう!』ランドセルを階段の下に置いて、しずか~に、洗濯機の側へ・・・・『カチャリ』そーっと。二層式の洗濯機のフタを開けた。すると、中には、洗濯物が、たくさん入っていた。三人は、顔を見合わせニヤリっ。(悪い顔をしていたに違いない・・・)そして、その中から紫色のパンツを発見!『おお~!(゜o゜)/』と、小さな歓声をあげた。その時だった。その洗濯機の上にある小窓が、『ガラッ!!』と開いた。すると、そこには、真っ黒な黒人のおばさん。と、そして、紫色のパンツをにぎりしめている私達。そして、友人が、『逃げろっ!w(゜o゜)w』走り去る私たちに黒人のおばさんが、『パンツヌスマナイデネー!モウコナイデネー!』
追伸。結局、もってきてしまったパンツは、長い棒きれにくくりつけて、公園の砂場にはためかせた。『俺達の戦利品だ!』などと大騒ぎしていた。いったい、何が楽しかったんだろう。そして、白人が、黒人になってたのは、誰もふれなかったのは、なぜだったのだろう。たぶん、どうでもよかったに違いない・・・