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旅の途中、寄り道の日々

旅の途中、寄り道の日々

予定

著作・管理・編集:God's

無断転記禁止です。

では『予定』始まります。




『ハッ!ハッ!ハッ!』

荒い息遣いで俺は走る。

現在2時40分

もうすぐ銀行が閉まってしまう。

今日は3時から栞とデートなのに・・・

お金を下ろさないことにはデートも出来ないじゃないか!

あー、なんであらかじめ知ってたことなのに先にやっておかなかったんだ!

遅すぎる、後悔。いつものことである。

走りながら腕時計を見ると時計の針はすでに2時50分を指してた。

銀行に着いた、ぎりぎりで間に合った。

こうして、俺は待ち合わせ場所の駅まで走る。ぎりぎり間に合うはずだ。

時計を見ると3時まで後3分だった。

3分!間に合うか!あいつ、時間とかに厳しいからな~

『ガッ!』

突然、腕をつかまれた。

「なっにすんだよ!」

振り向くと、そこには骸骨がいた・・・

「えっ?」

すると骸骨は喋りだしてこう言った。

「えっと、お前さ、今から3分後に死ぬから」

突然『死の宣告』をくらった。

「じゃ、残りの3分間を有意義に過ごせよ!アディオス!」

そういって死神はふっと消えていってしまった。

「なんだったんだ、一体?」

そして、前を向くと・・・

『170秒、169秒、168秒・・・』

突然デジタル表示の文字が現れた。

それは半透明で向こうが透けて見えていた。

どうやら、周りの人の反応を見ていると、俺以外の人には見えてないらしい。

そうしてる間にも時間はどんどん進んでいく。

『150秒、149秒、148秒・・・』

どうする。後3分・・・いや、もうすでに後2分に近いか・・・

というか、俺は本当に死ぬのか?

流石におかしすぎるだろ。

第一、どうやって?

俺は健康だし、会社の健康診断でも毎回、まったく問題なしだし。

それともあれか?突然の心臓麻痺とかか?

ともかく、どうやら俺は死ぬらしい。

ああぁ!そんなことを考えてる間にもう後100秒を切ってるし!

どうする!後1分ちょっと・・・

ああ、そうだ、後1分ちょっとあればこれからの予定が立てれるじゃないか!

思えば、俺の人生、予定なしで後悔してばっかりだったな・・・最後くらい予定を立ててもいいかもしれない!

そんなことを考えつつ俺は待ち合わせの駅まで走っていた。

そう、俺の予定はデートの待ち合わせ場所に行くことだった。

そして、栞に謝ろう。

「今日、デートできなくてごめん!」って

そうして、駅に着いた。

目の前の時間は残り20秒ほどだ。

『20秒、19秒、18秒・・・』

栞は!栞はどこだ!

いた・・・栞は改札口のちょっと前で待っていた。

「遅い!ぎりぎりだよ!」

時計は残り10秒のカウントダウンをしていた・・・

『10秒、9、8、7・・・』

「栞!今日・・・デートできなくなった。ゴメン」

「栞、愛してる!」

俺は栞を抱きしめていた。

『5、4、3・・・』

「ううん、いいの。だって私もそれは分かってたから」

「えっ?」

俺はわき腹あたりに小さな痛みを感じた。

注射器が刺さってた。

「私もこういう、予定だったのよ、ちなみに中身は即効性の毒よ」

「最後は予定を守ってくれてありがとう、私も愛してるわよ」

そうして、栞は俺にキスをした。

俺が最後に見た栞はうれしそうだった。

予定って大事だな~っと思いつつ。

『2、1、0・・・』

俺の心臓のカウントダウンも予定通り終わった。


                     終




あとがき^^;

まぁ、今回は意味のない作品です。

なんとなく思いついたのを文章にした感じかな。

細かい説明は省きました。

分かりづらいのでw

感想いただけるとうれしいです。

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