タクラマカン砂漠の北の街・阿克蘇。
ホテルは、想像していた通り・・・。
バスルームにバスタブは無い。シャワーだけ。
シャワーのお湯の出は、良くないが、一応、出たから良かった。
ホテルで待つ事30分ぐらいで、
中国人(漢民族)の友人男性Sがホテルに到着した。
Sは心優しい男性。そして、多方面に人脈を持つ実業家。
私が中国の揚子江より北をラウンドする時に、常に力になってくれる。
Sは、ちょうど、某日本企業(紡績メーカー)から
新疆(超長)綿の綿花畑の視察アテンドを依頼されていたらしい。
私の滞在期間の後にそれを計画して、
クライアントが来る前に事前準備を兼ねて、新疆いりしてくれた。
私は現地ガイドを雇っているが、
Sが傍にいるのといないのでは、精神的に雲泥の差がある。
「新疆は、中国の中でも危ない場所なんだよ」
「ウイグル族はナイフを持っている奴が多いんだよ !! 」
「相変わらず、キミにはヒヤヒヤさせられるよ」
私はSからお説教を受けながら、その日の夕食を楽しんだ。
中国料理の一番最後に出されるデザート果実の定番と言えば、
スイカ、そして、シャリシャリしたメロン(哈蜜瓜:ハミクワ)。
それは文字通り、新疆ウイグル自治区の哈蜜(ハミ)地区の特産果実。
私の訪問時期(10月)がシーズン。
日本のメロンとは違って、シャリシャリしている。美味しかった。
ホテルの私の部屋は1階。
窓のカギも、ドアのカギも頼りない感じだった。
女1人が安心して眠るには、一工夫必要なホテルだった。
一応、念の為、
「ドアには椅子を・・・、窓の内側にはガラスの破片を・・・」
そんな、Sのアドバイスに従って、その日は眠りについた。