2008/03/27(木)02:16
アルジャーノンに花束を
伝えたい事を どのような表現方法で描くか・・・
私は 友人宅に遊びに行くと 決まって その家の本棚を覗いていた
どんな本を読んでいるのか 見るのが好きだったし それを借りて読んでみたかった
特別な時事関連性もなく 唐突ですが・・・ 「 アルジャーノンに花束を 」
初めて 「 アルジャーノンに花束を 」 を読んだのは 80年代前半だったと思う
私は 友達の本棚の中で見つけて 借りて読んだ ( 英語版 )
夫と結婚して 日本に来て 初めて 日本語翻訳版を読んだ
私が 日本に来てから買った 「 アルジャーノンに花束を 」 は
早川書房 1991年 12月 31日 改訂 31版発行 定価 1500円
コレ ↓ と 同じ装丁
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ウィキペディア 「 アルジャーノンに花束を 」 にリンクしています
ストーリーや 詳細を読みたい方は ご参考に・・・
「 アルジャーノンに花束を 」 の 文庫本を ずっと 待ち続けていたけれど
早川書房が 翻訳権を独占していて・・・
早川書房の 売れ筋商品に関する販売方針なのか なかなか 文庫本化されなかった
今は 文庫本が売られていますね
この本の冒頭には プラトンの 「 国家 」 から抜粋文が 記載されている
常識を持つ人なら誰でも 目の混乱には 2通りあり
そして2つの原因から生じる事を思い出すであろう
すなわち 明るい所から暗い所へ入った為に生じるか
または 暗い所から明るい所へ入った為に生じるかである
これは 心の目についても 身体の目についてと全く同じく 真である
そして この事を覚えている人ならば 洞察力の混乱し弱まっている人を見た時に
そうむやみに笑えないだろう
彼は その人の魂がより明るい生活から暗い生活へ入り
それで暗さに慣れていない故に見えないのか 或いは暗闇から白日の下へ戻ったので
あまりの明るさの為に目が眩んでいるのか どちらであるかを始めに問うであろう
そして 彼は一方を健康や境遇において幸せであるとし 他を憐れむだろう
或いは もし彼が闇から光の下へ来た魂を笑うような心の持ち主であれば
この場合を笑う方が
上方の明るい所から穴ぐらの闇へ戻って来た人を迎えて笑う場合に比べれば
まだしも理由があるだろう
既に 読んでいて ご存知の方が多いと思いますが 「 アルジャーノンに花束を 」 は
主人公である 「 彼(チャーリィ・ゴードン) 」 の視点で
日記形式風に 「 臨床実験の経過報告 」 が書き綴られている
主人公の書き綴る日記のような 「 臨床実験の経過報告 」
この経過報告書の 文章作成能力の変化によって
読者に 主人公の様々な事態・状況の変化を悟らせるのが 原作者の意図です
「 アルジャーノンに花束を 」 も 映画化や TVドラマ化されていますが
原作は 理解し易く 想像し易い内容なので 誰かに補足してもらう必要がなかったし
その時は 映画や TVドラマ版まで 見たいとは思わなかったので
我が家では 映画化されたものも TVドラマ化されたものも 見ませんでした
先ず文章を読み 理解し 想像する 更に 取り扱われているテーマに関しても
読んで感じた事を 家族で話し合うのに 適した本だと思っています
最近は 番組制作費を抑えられるからか 知識量主体のクイズ番組が やたらと多いですね
もう少し 温かくなったら お弁当と文庫本を持って・・・