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2004年06月23日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
両親は商売をしていた。
毎日両親はよく働いた。

父がゴルフなどに行っているときも、母は一人で仕事をしていた。
毎月のように飛行機に乗ってゴルフに行く位だから当時、家計は安定していたのだと思う。

私が高校を卒業する頃、家族ぐるみのお付き合いをしていた某会社の経営が悪化し、そこの社長に頼み込まれて
母は父に内緒で小切手を渡していた。

このことが引き金となり家庭崩壊へと進んでいった。

不当たりをくらった。
1度目はまだ父に知られず難を逃れたようだが、2度目の不当たりの際、父に知られることになり、小切手を渡し保証人になっていた某会社社長は姿を消した。
大騒ぎになった。

それからというもの、まるで地獄のような毎日だった。
恐ろしい取り立ての日々。
お金の穴埋めをしようと母は悪徳金融会社からお金を借りていたのだ。

両親は暴力団に連れて行かれたこともあった。

父の兄が田舎から飛んできて父と一緒に母をなじった。
隣の部屋で聞いていた私は声を殺して押入の中で嗚咽のように泣いた。
心が張り裂けそうだった。

元々中が良くなかったこともあってか、母は相談したくとも出来なかったのだろう。
話しかけてもいつも聞かない父だった。

そんなある日「大事な物だけ用意しなさい」と言われ訳が分からず思い出が詰まったアルバムを用意した。

夜中の3時頃、自宅の前にトラックが止まった。

寒いわけではなかったが、身体が震えていた。
それからの記憶が何故かあまり定かではないが、気がついたら私と弟は祖母の家に居た。

両親は消えた。

そうだ、夜逃げをしたのだ。

私が19才、弟は15才、受験の時期だった。

19年間の思い出が詰まった家。
近所の友人達。親のすねをかじっていた生活・・・
何もかも一瞬にして失った。

両親は何処にいるのだろう・・・

両親が消えて半年が過ぎた・・・・

つづく・・・






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最終更新日  2004年06月23日 01時26分14秒
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