|
カテゴリ:ダブルワークジョブスタイルの軌跡
私が携わらせていただいているNPOで知り合った男がいます。
彼は、無農薬野菜の持つ力を広く世に伝えていきたい、という思いから外食産業で働きながら休日や空いた時間を活用して農地を借り、無農薬野菜を作りさまざまなイベントなどで販売しています。 彼と食事をする機会があったのですが、そのとき彼は今現在の苦しんでいる現実を語ってくれました。 「もともと外食産業で働いていて、無農薬野菜の必要性に駆られたのがきっかけだった」 「本当は無農薬野菜に関わる仕事一本でやっていきたい」 「でも現実的にそれは難しい。家族を養わなくてはいけない」 などなど。 確かに無農薬野菜の販売で安定的な収益ベースを確保し“それ一本”でやっていくためには農地や農具などの多大な初期投資と販売ルートの確保が必要かと思います。 そして、気候変動や市場性からみても中途半端な規模ではとってもリスクが高い。 そんな彼にダブルワークジョブスタイルをとっている私のスタンスといくつかの提案をさせていただきました。 ⇒ 現在たずさわっている二つの仕事を自分の中で無意識的に“敵対関係”にしていないか? ⇒ 外食産業の仕事の中で“顧客ニーズ”の中に無農薬野菜というキーワードは引っかかってきていないか? ⇒ 無農薬野菜販売の仕事の中で“販売ルート”の中に外食産業(彼が勤めている会社でなくて良い)へのルートを模索できないか? などなど…。 彼の中の苦しみは、自分がいる各ポジションに対して相反していると感じているところからきているのではないか?と考えたわけですが、それぞれの業界で抱えている悩みというのは、実際にその業界に入ったものでなければわからないことが多々あります。 そのコネクターになれるチャンスがあるのは、まさに彼のようなポジションを持っているものだと。 いつか一本にする(おそらく彼のケースは無農薬販売)という目標はすばらしいですが、その他にもこの2つのポジションに立ち続けながら相乗効果的に進めていくコネクターという生き方もあるんだよ。ということを彼には伝えたかったのです。 今度また彼とご飯が食べたくなってきました(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.02.03 07:39:08
|