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ヴィーナス誕生の貝はほたて貝? イタリアの有名な絵画 ボッティチェルリの「ヴィーナス誕生」 ![]() ヴィーナスが台にしている貝、何の貝かわかりますか?? 実はこの貝、ほたて貝なんです。 日本のほたて貝と種類は若干違うのですが、地中海の貝で、ジェームズホタテ貝っていうんです。 フランスではほたて貝のことをコキーユ・サンジャックと呼びますが、聖ヤコブの貝と呼びます。 スペインにサンチャアゴ巡礼がありますが、巡礼者は食器の変わりにホタテ貝の貝殻を持ち歩きます。 これは聖ヤコブの杖にほたて貝の貝殻がついていたことが由来です。 ヤコブはキリストの12使徒の一人で、日本語聖書の中にでてくる名前は(聖)ヤコブ スペイン語は、(サン)テイアゴ(または、(サン チアゴ)(サン)デイゴ ヨーロッパでは、このホタテ貝のことを、自国語で「ヤコブの貝」というところが多いです。 つまり、ヤコブのシンボルがホタテガイというわけです。 だから、ほたて貝は、サンテイアゴ巡礼の必需品。サンテイアゴへの巡礼者は、巡礼の証としてホタテの貝殻をつけて歩きます。 リュックにつけたり、胸にぶら下げたり。装飾品もホタテガイ。 ロザリオ、ネックレス、ブレスレット。イヤリング、ホタテガイデザインのピン。 では、なぜ、ヤコブ巡礼が帆立貝? 由来は、諸説があるようです。 1 ヤコブは布教中にほたて貝を杖にぶら下げて歩き、これで水をすくって飲んだから。 2 聖ヤコブの遺体がエルサレムから流れ着いたというその船の底には、 貝殻がたくさんついていたか 3 聖ヤコブは、イエスの弟子だったが、もともと漁師であったから。 4 昔の巡礼は、ホタテの貝殻で食べたり、水を飲んだりしたから。 5 ホタテガイ類は豊穣の象徴で、ギリシア神話の女神ヴィーナスとともに描かれるのは有名。 6 ヴィーナスの誕生にも描かれているホタテ貝。それには再生という意味が含まれていて、 巡礼はその場所に古い自分を葬りに行き、目的地に着いた時に再生するということから。 7 昔、命がけで歩いたサンテイアゴの巡礼たちは、そこで帆立貝を食べ、巡礼の証として貝殻を もちかえったから。 8 信心深い騎士が夜に海岸を馬に乗っていたとき、馬が足を踏み外し騎士は馬ごと海の中に転落。 「ヤコブ様(サンティアゴのこと)、お助けください」と必死になって祈ったところ、 体が浮き上がり陸の上に戻ることができました。その騎士と馬の体にはホタテ貝がぎっしりと張り付いていたから。 9 サンティアゴ・デ・コンポステーラは海が近く、漁師であったヤコブを守護神として祭っているから ちなみに、ヤコブは、スペインの守護神でもあります。 10 昔の巡礼者は貝殻を使って托鉢(たくはつ)をしていたから。 最もな説ばかりですよね。 たぶん、いろいろなことが重なって、ホタテガイがヤコブ(テイアゴ)のシンボルになったんでしょう。 それにしても、「ヴィーナス誕生」の、ヴィーナスがのっている貝が帆立貝だとは・・・ 中村創驚きでした。 |