345143 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

T I/E AR ~ティアー~ Diary

T I/E AR ~ティアー~ Diary

血液・造血器

P35~ 血液・造血器

血液・造血器
・ 脊髄は、胎生期や発育期の動物では造血が盛んで赤色髄であるが成長が停止すると脊椎骨や胸骨などの一部の骨髄でのみ造血が見られるようになり、その他は脂肪髄となる。

・ 慢性貧血の際、脾臓や肝臓では骨髄系の造血が見られるが、これを髄外造血という。
顕微鏡的には、赤芽球、骨髄巨核球、形質細胞、MФなどが*赤脾髄に見られる。
      *赤脾髄に骨髄造血巣形成⇒骨髄化生

・ チェディアック・東症候群
ヒト、ウシ、ミンク、マウスの常染色体劣性遺伝による遺伝性疾患。白血球などに粗大なライソソーム顆粒が出現する。白血球の機能異常により、易感染性となる。

・ 成牛型白血病(別名地方病性白血病)
腫瘍化リンパ球はBリンパ球で,腫瘍の好発臓器はリンパ節、心臓、子宮、脾臓である。他には腎、肝などにも発生する。

* リンパ性白血病 ⇒ 牛では『牛白血病』と言う
  伝染性:地方病性白血病
  散発性:・子牛型白血病
       ・胸腺型白血病
       ・皮膚型白血病
  リンパ節のT領域は白脾髄の中心動脈周囲リンパ球鞘(PALS)にある.
  B領域はリンパ濾胞である。

・ ミンクのアリューシャン病
 チェディアック・東症候群を持つミンクにおける、パルボウイルス感染症。各種臓器における形質細胞の浸潤や肝臓内胆管の増生・拡張、脳では非化膿性軟膜炎を伴う出血と軟化層が見られる。全身性の形質細胞増生は高γグロブリン血症を引き起こし、その結果、アレルギー性の血管病変が起こる。

解説5 ウシのワラビ中毒
 ワラビの多食による中毒で、菜食から発症まで2ヶ月以上かかる。臨床的には高熱、元気消失、菜食不良、全身性の出血が特徴的。ワラビにはビタミンB1分解酵素と骨髄の多能性幹細胞を傷害する成分があり、それによって再生不良性貧血を示す。そのため、可視粘膜や消化管粘膜に出血や潰瘍を見るほかに、種々の臓器実質内・被膜や筋肉などにも出血を認める。多くは二次感染を伴っており、その場合は消化管粘膜に複雑な炎症性変化をきたして潰瘍が形成される。

解説6 馬伝染性貧血
 原因はレトロウイルスに属する馬伝染性貧血ウイルスで、馬属の動物に感染する。臨床症状としては発熱・貧血・黄疸・可視粘膜の皮下出血が見られ、末梢血液には担鉄細胞が出現する。剖検では、脾臓および肝臓の腫大・割面の網状紋理形成、腎の点状出血が見られる。組織学的には脾臓ではリンパ濾胞のリンパ球の壊死、肝臓では肝細胞の壊死や脂肪化・クッパー細胞の活性化・ヘモジデリンの沈着などがある。

解説7 犬、猫のパルボウイルス感染症
 パルボウイルスは犬では犬パルボウイルス感染症、猫では猫汎白血球減少症の原因となる。パルボウイルスは増殖の盛んな細胞に親和性を示すために2つの疾病の病理像はきわめてよく似ており、心筋炎・腸炎・汎白血球減少・小腸および大腸陰窩の上皮細胞に変性・壊死、両染性核内封入体の形成が認められる。


© Rakuten Group, Inc.