ル・メリディアン ボラボラ-Le Meridien Bora Bora-私が6ヶ月間働いていたホテルです。場所的にはボラボラ島のシンボル、オテマヌ山を望める最高のところにあるんじゃないかと思います。 私がいた頃は、町まで行くのが遠いし、交通手段もあまりないしで不便だったけど、今は直行のボートがメインの村、ヴァイタぺまで出てるらしいです。 私の仕事は日本人ゲストリレーションといって、日本のお客さんのお世話係でした。90パーセントのお客さんは新婚旅行でいらしてましたね。 高級ホテルに不慣れな人たちが多く、一から十まで説明をするのは大変でしたが、あまり文句をいう人たちでもなかったので、新婚さんのお世話は比較的楽でしたね~(たま~にムカつくのもいたけど・・)。あとはお金持ちそうな家族連れとか、みるからに不倫とわかるカップルとか。 有名人も結構来たらしく、ある時お客さんがフロントに来て、ジェイミー・リー・カーティスをレストランで見かけたけど、泊まっているのか?と言うのでフロントでリストを調べてみたけど彼女の名前は出てこなかったので、きっとお忍びで泊まっていたのだろうということに。私が個人的に見たのはビヨン・ボルグという元テニスプレーヤーとナントカというフランスのロック歌手くらいだったな~。 ボラボラ随一の高級ホテル、ホテル・ボラボラに勤めてた友達はロビーでジョン・トラボルタを見たらしいです。新聞よんでたとか・・・。 そういえば、ボラボラヌイという新しくできたホテルに浅野ゆうこさんが来てました。「旅さらだ」とかいう番組の撮影だったみたい。空港で見かけたけど、やっぱりすごくきれいだなあ~って思いましたよ。 私が働くだいぶん前に、吉本ばななさんがいらしてたそうです。ボラボラ島のことが書いてある彼女の「虹」という小説にはメリディアンも出てきます。ご興味のある方は読んでみてくださいな。 ちなみにお部屋の値段は3種類あって、一番高いのはプレミアム水上コテージ。部屋の中は普通の水上コテージと同じなんだけど、オテマヌ山がばっちり見える場所にあるコテージ達。1泊約8万くらい。その他の水上コテージも7万5千くらいで、一番安いビーチコテージは7万ほどでした。旅行会社を通すともう少し安くなるそうですよ。 私がいた時はこのばか高い水上コテージにエアコンがついてませんでした。 ビーチがコテージの目の前にあるし、ハンモックとかもついてるし、何よりエアコンがついていたので私はビーチコテージの方が好きだったけど、新婚さんはほぼ全員が水上コテージをとってましたね。旅行会社の手違いでビーチになったと聞くと奥さんが泣き出したりして大変だったこともあるらしいです。 水上コテージのお部屋は、2畳分くらいの透明のガラス床になっていて、そこから下を泳ぐ魚達が見れます。夜はライトアップされるので、ますます魚がよってくるみたい。でも・・メリディアンは浅瀬で珊瑚も比較的少ないところに建ってるので、あまり魚はいないんですけどね!それでもラッキーなお客さんはサメをみたり、エイを見たりしたそうですよ。ちなみにボラのサメは襲ってきません。サメと一緒に泳ぐこともできますよ!(ケガしてたりしたら保証はしませんが・・) あと、水上コテージはお部屋のテラスからはしごをつたって直接海に入ることができます。でもこのはしごについている藻のせいでアレルギーを起こす方が連発してました。これはメリディアンのはしごだけだという噂・・。ちゃんと掃除はしてるのに(多分)、いったい何がいけないのかしら・・? 私もボラに到着して、最初の2日間は水上コテージに泊めてもらいました。 でも、夜は風のせいでコテージが揺れるし、泳ごうとはしごをつたって海に出ると波が高くて危うく流されそうになるし、ひとりじゃあまり楽しくなかったかも。 今はやっと改装が終わり(屋根を覆うパンダニュスという葉っぱを張り替えたりしてました)、エアコンも全ての部屋に入ったそうなので値上がりしてるかもしれませんね・・・。 季節は10月から3月の雨季が少し安くて、4月から9月までは乾季なのでハイシーズンです。私はちょうど10月から3月までの雨季にいましたが、そんなに雨も降らなかったと思います。夜中にとてつもない雨が降ったことはたくさんあるけど、翌朝にはカラッと晴れてました。でもやっぱり湿気はすごいですよ~。 (ホテルでの主な仕事内容) 空港でのお出迎え: ティアレ・タヒチやハイビスカスで作られたレイをひとりひとりの首にかけ、お客さんをホテル専用の船に案内。たま~にレイの数が足りないこともあり、他のホテルに勤める友達に頼みこんでもらったりもしたなぁ。空港からホテルまでは船で15分くらい。 チェックイン: ゲームルームでウェルカムドリンクとおしぼりを渡して、チェックインカードに記入してもらう。 そのあとは、ホテル内のツアーを行い、お部屋にご案内。 ツアーで言うことは決まってるので最初は覚えるまで何回も部屋でひとりで練習してました・・。 チェックアウト: お会計のあとに、貝殻のネックレスをプレゼントしていました。たまに一緒に写真を撮ったりしてくださるお客さんもいました。 ホテル内外のレストラン、レンタカー、アクティビティーの予約: オススメのレストランやホテル、アクティビティーなどは別の項で紹介しますので、これからボラにいらっしゃる方は参考にしてみてください。 ホテル内、ボラボラ島についての質問に答える: オススメのスーパーマーケットや真珠屋さん、お土産屋さんなども教えてました。まあ、数えるほどしかないんですけどね。あと、パレオの巻き方とかも教えてあげたなあ~。 苦情の処理: いろ~んな苦情や要求がありました~。思い出せないほど。 一緒に働いていたユミさんがキレてたのが、夜中に「スリッパがひとつ足りない」とかいう電話がかかってきたとき。私達も24時間体制で働いている訳ではないので、時間外の日本人からの電話などはホテルの敷地内に住むユミさんに回されるんですが、これがかかってきたのが真夜中近くだったそうです。昼間に気づいてくれよ~、それくらい。それか「スリッパ下さい」くらい頑張って英語で言ってください。あとビーチデスクは5時までと最初のツアーで説明してるのに、夜の8時にフロントに来て「すいませ~ん、シュノーケリングセット借りたいんですけどぉ」。 ツアーの時にギャアギャアはしゃいで人の話聞いてないからそういうことになるんだよっ。「さっき言ったやろ!!」とキレそうになったこと、何度もありました。・・また何か思い出したらUPします。 私は日本人ゲストリレーションでしたが、フロントに来るお客さんはいろんな人がいるので、英語、フランス語も使っていました。 ホテル内の他のスタッフとのコミュニケーションはほとんど全部フランス語でした。 一緒に働いていたユミさんは、現地の人と間違えるくらいフランス語が堪能でしたが、私は少しの会話ならなんとかなるものの、細かい説明などには四苦八苦・・。無理やり英語で押し通したことも何度もありました。 なんでアンタ達は世界共通語である英語がわかんないのよっ!って逆ギレしたこともしばしば(超ワガママ)。でもおかげでフランス語はかなり上達しましたね。 制服はハイビスカスをあしらったかわいい青のワンピースで、両サイドに結構深いスリットが入ってました。一枚盗んできたかったくらいすごくお気に入りの制服でした。 メリディアンはボラボラ本島ではなくモツ(タヒチ語で小島の意味)にあるので、本島の寮から毎朝船通勤。メリディアン専用の船着場があるので、寮を管理しているテディというおじさんが毎朝ヴァンで送って行ってくれてました。 このホテルでは環境省と共同プログラムでカメたちが自分の身を外敵から守れるようになるようにと、海にでるまでのリハビリをさせるという活動をしてるとかで、たくさんのカメを敷地内に飼ってました。メリディアンの総支配人は大のカメ好きで、本人もカメに似ている(笑)。私も、一緒に働いてたユミさんも彼を「カメ」と呼んでたし、私の友達のフランス人達もドラゴンボールに出てくる「カメ仙人」と彼を呼んでいたらしい(フランスでドラゴンボールは人気なんだって)。 お客の世話などしないのに、カメが来るとなると自分の専用ボートで空港まで迎えに行っていたくらい。 日本人のお客さんが珍しがってカメを触るので、「ジャップ(おいおい)がカメを触るからちゃんと注意しておきなさい!」と血相変えて私達に怒鳴ったりもしてました。 噂によるとリハビリを終えて海に放されたカメたちの90%は、タヒチアンたちに捕まって食べられているとのこと。このことを知ったらあのカメ仙人は卒倒すると思う。 私はスイスのホテル学校を卒業し、大学でホテル学を専攻したのにもかかわらず、全く接客に向いてないのだということをこの6ヶ月の研修で嫌というほど知りました。見るからに頭の悪そうな、人に敬語も使えない客になんで私が頭下げないといけないのよっっ!!って何度も思ったし・・。ホテルマン&ウーマンも人間ですので、感じのいいお客には通常の数倍のサービスをしますし、そうでない人達には半分もしてあげないこともあります(少なくとも私はそうでした)。みなさん、感じよくしてる方が得ですよ! 今は金融という全く別の畑にいるけど、こちらの方がずっと合ってる気がします。ホテル業は大変ですよ~。みなさんもホテルに泊まったら、あまり苦情を言わないであげてくださいねー!! ジャンル別一覧
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