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2021.04.26
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カテゴリ:読書論(術)

本のゆくえ [ 土屋繁子 ]

 久しぶりに読書論(術)を読んだ。
 著者いわく、本書は世紀末10年位の間のものだそうだ。
 それにしても
 消えて行く本というのは何か痛々しいが、その点だけを考えると、この頃のインターネット上の本、つまり紙から電子への媒体の移行は好ましいようにも思えてくる。
 パソコンの画面で読める本は場所もとらず、不用になれば忽ち消えてなくなる。
 便利といえば便利である。
 経済活動が物々交換から石貨になり、コインが鋳造され、紙幣が生れ、クレジット・カードが誕生し……と次第に実体を失う歴史を展開して来たように、本もまた抽象化の過程を辿るのだろうか。
 いつの日か、目で活字を追うことすら省略されて、情報がいきなり脳に入力されるような工夫が生じるのだろうか。
​などというのはけだし慧眼、さすがに、情報がいきなり脳に入力されるような、ことには未だなっていないが、そもそもこのコロナ禍で私自身本書を電子版で読んでおりますからな、紙か電子かなどという不毛な議論は今更なしにしても、すでに1990年代に電子書籍に対する意見を著者が出していた点には敬服するほかない。
 さて私自身こうして本ブログに書評をアップしているわけだ。
 これについて著者は、
 良い書評とは、その本を読んでみたいと読者に思わせるものだ、とよく言う。
 しかしそれがその本を褒めちぎった書評であるとは限らない。
 書評が否定的な評価を下している場合も、その本は読む価値がないと受け止める読者もいるだろうし、本当かどうか自分で読んでみようと身を乗り出す読者もいることだろう。
 あるいは本の内容を詳しく紹介した書評を読んで、その本への興味を削がれる読者もいれば、自分で検証してみようと勇む読者もいるだろう。
 ましてオリジナルの文学作品を対象にした書評よりも、その文学作品の批評や研究(二次的作業)の本の、そのまた書評(三次的作業)が圧倒的に多いこの世界では、書評に絡む問題はもっと複雑そうである。
​という。
 書評について、三次的作業としたことに私は賛成だ。
 本書は、小難しい箇所もあるが、そこを読み飛ばせば、実にわかりやすい読書論(術)だ。
 ただし現代の学生にどこまで通じるのか。
 本書が書かれた1990年代の学生の様子が冒頭に描かれているが、その形は今日いささかも変わっていないような気もする。
 読書論(術)、古いようで新しく、新しいようで古い話、それが好まれる時代でなくなっていることは確かだ。
 そもそも本の話など若い人からとんと聞かなくなったもの。





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最終更新日  2021.04.26 05:00:07
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