今日、何読んだ？

​除沃師　如月恭介​

　本作は、この除沃師と次のⅡで一つとみるべきだ。
　便宜上前作つまり除沃師をⅠとする。
　Ⅰは、プロローグだ。
　主人公恭平を中心に、玲子、浩子、真壁の、主な登場人物のキャラを読み手がきちんと理解するためのものだ。
　したがって、玲子の二重人格が延々と続いたり、東大卒なのにどうしようもない頭でっかちの恭平や傲慢な浩子の性格がこれでもかこれでも描かれる。
　しかしそれにめげて本作を読むのを諦めていけない。
　なぜなら次にⅡが控えているからだ。
　除沃師とは、妖術師の妖気を取り除くもののことだ。
　その第一人者が玲子である。
　そして真壁は妖術師にして、玲子の母を死に追いやったもの。
　玲子の母も除沃師だったがなくなって玲子のうちに入り玲子が二重人格となる元になってしまう。
　浩子はたぶん恭平より6つくらい年上の容姿が魅力的な女性で、このⅠではサイバー関係の会社の部長をしていたが、結局馘首になり真壁に弟子入りして妖術師となる。
　そんなプロローグ部分がⅠだ。
　つまりⅠだけでは物足りないのであり、Ⅰをもってこの除沃師を語るべからずというわけだ。
　したがって早急にⅡを読むべし、そして除沃師について語るべしというわけだ。
　スラスラ読み進めないのは、妖術の基本的な知識を私が知らないせいだろうね。
　なるほど速読はまず知識だ。
　というわけでⅡに入る。