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2024/04/25(木)05:00

灰の轍 警視庁文書捜査官

小説(287)

灰の轍 警視庁文書捜査官【電子書籍】[ 麻見 和史 ]  黙々とミステリーを読み勧めているものだからあっという間にkindleunlimitedが枯渇する。  この文書捜査官も、シリーズ2巻で、あとはは有料だ。  マアそれはともかく、この作家のモタモタ感はなんともならん。  口説いといこと、書きっぷりが。  つまり文章力がない。  作家にとって文章力がないということは致命的だ。  この作家は強引な筋立てをしてしまう。  そこが西京的でもある。  西京症候群とでも言うのだろうか。  ただし、西京が刑事法を知らず、警察組織も知らないところ、この作家は、少なくとも警視庁の事務分掌を知っているらしいし、刑事法を知っているのか知らないのか、無駄な手続きを作品上に出さない。  それはとても賢明だ。  さてここまで2作を読んでみて、冒頭に出る、言葉、たしかに文書捜査官だからその意味をきちんと解釈しなければならないから、最初の導入ではとても大切なものなのだろうが、前作のダイイングメッセージといい、今回の犯行計画や、ゆにぞんころすげきやくしたい、という言葉、これ、最終盤で解釈するのなら、無駄だな。  そもそも我々ミステリーリーダーには、ころすしたい、などという言葉がきっと別の意味に違いないと考えるではないか。  そしてぼうっとではあるが、最終盤の解釈は全部みろっとめろっとお見通し状態だったのだ。  あと、筋読み論。  これは今や警察捜査ではやってはならないこと。  奇しくも理沙の多分今後もライバルであろう女性管理官の言に代表されるように、筋読みこそ、冤罪の原因、というのは正論だ。  それに理沙が、だから筋読みをして一つ一つ裏を取ることが必要だという反論は、それは違うんじゃないのか。  私は、このシリーズでは筋読み、ということも課題にして読んでみたい。  kindleunlimitedに早く入れてほしい、次作以降も。(1/27記)

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