科学的に正しいダイエット 最高の教科書
科学的に正しいダイエット 最高の教科書【電子書籍】[ 庵野 拓将 ] 本書はエビデンスに基づくダイエットについて書かれたものである。 だからといって学術的なものではない。 ただ最近のダイエット論は,先に読んだ森拓郎の本もそうだったけれど,運動では痩せられない,食事で痩せるものであるという風潮になっている。 確かに食べたいものも食べず我慢して痩せ細るというよりもげっそりと肉も落ち筋肉も落ち元気もなくなりやつれるという運動中心,食べ物も我慢というのが昔のダイエットの特徴ではなかったろうか。 例えば, 痩せる炭水化物の正体それは炭水化物に含まれる食物繊維の量です。というように炭水化物ひとつとってもすべてが悪者ではなくて, 消化されずに大腸まで到達→水分を吸収して容量が増し満腹感が高まる→容量が増すとともに粘性の高いゲル状になる→腸管内の糖質や脂質を取り込むことで消化を遅らせ太る要因となるグルコースやフルクトースの吸収を低下させる→血糖値を低下させて過剰のインスリンの分泌を防ぐ→糞便の対流を防ぐとともに腸内細菌によって発酵されると短鎖脂肪酸が産生され腸内環境を酸性に保つ(腸内環境が整う)→ビフィズス菌や乳酸菌などの腸内細菌の増殖が促されるというような,つまり炭水化物は糖+食物繊維であるということに鑑み,良質な食物繊維の含まれる炭水化物を食べることによって効果的にダイエットができるということであり,それは, 炭水化物を減らすのではなく置き換えるが正解ということなのである。 確かに米ひとつとっても江戸時代に壊血病が流行をしたとき,江戸の社会では食生活に大きな変化が起こっていた。 それは白米を食べるようになったからであり,そこから長い時を経て今更何ですかということにもなろうが,玄米が何にもまして素晴らしい食料だということに帰結するのである。 これはダイエットという観点よりも栄養学,健康学からのアプローチなのであり,決してダイエット用なのではないということを付記しておく。(11/25記)