「夜ふかし」の脳科学
「夜ふかし」の脳科学 子どもの心と体を壊すもの (中公新書ラクレ) [ 神山潤 ] いわゆるサーカディアンリズムについては、永らく地球の24時間より長い25時間と言われてきたが、これまた最新の研究で、 大多数の人の生体時計の周期は地球の一日の周期である24時間よりも長い。 正確には約25時間という説と24,2時間という説とがある。 最近、生体時計の周期が24時間よりも短い家系があることが報告されたが、この家系は早起き早寝であった。 ちなみにマウスの生体時計の周期は23時間、リスザルは25時間である。とのことだ。 つまり我々は常に最新情報をチェックしておかなければならない宿命があるということだ。 それはともかく、朝しなければならないことは、朝の光を浴びることと朝食なのだそうだ。 生体時計を地球時間に同期させる時に有効な因子は何かというと、これが、朝の光、食事、社会的環境で、中でも朝の光による同調作用が最も効果的と言われている。 朝に光を浴びることによって、周期が24時間よりも長い生体時計の周期は、毎日無意識のうちに短く調整され地球の周期、24時間に、同調するのである。 朝食が必要とか必要ないの議論ではなくサーカディアンリズムの観点から朝食は必要なのだというのが正解のようだ。 それから、本を丸呑みしてはいけない。 疑ってかかるということも実は必要なことだ。 本を読めば得をする、なんてことを書いている読書論(術)は大嘘だ。 我々は多くの本を読み吟味し、そして、本とはかくも役立たずなのかということを知らなければならない。