3台目
今回3台目になるM26です。私の所有する1/16サイズの戦車は、タミヤ製のタイガー1型が2台、キングタイガーが4台、シャーマンが3台、それとゲパルト、レオパルドですが、M26とタイガー1型の4台は、ヘンロンという中国メーカー製です。ヘンロンの物はタミヤの物と比べると分かるのですが、タミヤと同じ外観(本物から省略、簡易化した部分も)であり、タイガーの場合は、意識的というか作為的に砲塔の防盾の所を反対にしたり、コマンダーハッチの位置をずらしたとしか思えません。中国に知的財産権なに付いての責任を追及しても、相手はそんなの知らぬ、真似するのが当たり前というのが通り相場ですが、真似をされる日本のメーーカーは大変です。当然二者の価格差は5-10倍もありますし、片や組み立てキットで、もう一方は完成品という事と、中国製の以前の物は、コントロール関係がまだ単純な玩具の類であったので、同列に並べられる事は無かったのだと思いますが、今回の3台目の物のパフォーマンスには驚くものがありました。コントロール系は初期の4チャンネルから6チャンネルに増え、以前は飾りだったコントローラーのトリムの部分が実働する様になっています。エンジン音等のサウンド機能も加えられ、エンジンスタート、走行音、エンジン停止音、それに機銃発射と砲撃音(BB弾の発射とは連動しない)は、これもタミヤ製からの完全コピーと思われます。開発費を掛けないで、そっくり真似して、お金の掛かりそうな部分かは簡素化するという手法ですからね~っ。私は日本製との違いと、その進歩の具合を見る為に、中国製の戦車を購入し続けて来たのですが、来るところまで来てしまったなという感じがします。日本の物作の得意とする物は色々ありますが、現代の産業の元となるのはやはりプラスチック製品の製造の基本となる金型の製造技術にあった言えます。以前は日本に4000社もあった金型企業が、今は2その1/20を切っている現状です。金型企業は、殆どが中小やそれ以下の零細企業であり、その激減した理由は大企業の国外生産移行が原因でした。当初、大企業の海外生産移行の主体は中国であり、大企業は、中国の工場で生産する為に、日本国内の下請企業に対して、その金型を作る為の技術提出を強制しました。技術を提供すれば、その次の注文がなくなる事を分かっていても、下請企業はその時点での注文をもらわなければならないという弱みで、泣く泣く技術資料を渡すしかなかったのです。そして、大企業から注文のなくなってしまった日本の零細企業はどんどん潰されて行きました。私は以前、オーディオ業界の価格競争から限界を迎えた時にも、一生懸命それを阻止する為にオーディオ誌で執筆から始まり、その後メーカーの相談役をしましたが、時既に遅く焼け石に水状態でした。その後も、D-DVDの普及を相談されたり、自動車電装メーカーの顧問の仕事を本業とは別にして来ましたが、日本の業界やその裏にあるドロドロした権益中心の社会は、私にはとても難しいものがありました。皆様にお話したい、日本の社会の裏話は沢山ありますが、とんでもない事になりそうなので、ここでの発言は場違いとして伏せておきます。そちらのお話は、サイドブログの方でして行こうと思っております。画像のヘンロンM26ですが、今回はオークションで個人の方から入手した物で、新品という事だったのですが、実際は、オリジナルに塗装等を加えられた物でした。ショップの物より少し安かったのですが、発煙装置が不良だったので外したとの事。色を塗ったり、不良の箇所を外したら、それでも新品と言うのかなと、私は疑問に思いましたが、送料込みで返品に応じますという誠実な返答でしたので、このまま持っている事にしました。でも、やはりその発煙装置を含め、このヘンロン製の模型の故障率は高い様です。私の場合、ヘンロンの物は、6台中3台にトラブルがありました。他の方の話でも1/3-1/2は駄目な様です。