本 - "Cannery Row" by John Steinbeck
図書館から借りてきていたスタインベックの「Cannery Row」を読み終えました。表紙の写真は登場人物の1人、マックのイメージかな…サーディンの缶詰で成り立っている、カリフォルニアのモントレーにある小さい町。そこには貧しいながらもユニークな人達が生活しています。レストランの名前を付けたバー&売春宿、中国人の経営する、まさになんでもあるグロサリー・ストア、ウエスタン・バイオロジカル・ラボでいろんな生物を集めている“ドク”。そして捨てられた古いボイラーの中に住んでいる夫婦や古い倉庫に住んでいるマックを始めとする“ボーイズ”、10年間に渡って一つのボートを作っていて、そこに住んでいる男。読んでいるうちにタイム・トリップしていくような感覚です。特に、日本人である私には驚いてしまうような生活環境と生活態度。貧しく、出口の無い生活をしているはずなのになぜかみんな幸せそう、楽しそうなのが不思議。マックが途中で出会う、政治家を妻に持つ金持ちの男の方がよっぽど淋しそうなくらい。何とも不思議な短編でした。そしてこの続編となるのが「Sweet Thursday」でこれがGoodReadsのThe Next Best Book Clubの7月のグループ・リーディングでした。もうすでに8月だけど、グループで読む8月のスタインベックは「怒りの葡萄」で私は2年前くらいによんでいるからいいの。と言っても、これも自発的参加なので、強制で読んでいるわけではありません。「Sweet Thursday」は「Cannery Row」よりも長いけれど長編では無いので、今週末前までに読み終えられれば…と思っています。「Cannery Row」の中からGoodReadsに加えた引用を。"It has always seemed strange to me," said Doc. "The things we admire in men, kindness and generosity, openness, honesty, understanding and feeling are the concomitants of failure in our system. And those traits we detest, sharpness, greed, acquisitiveness, meanness, egotism and self-interest are the traits of success. And while men admire the quality of the first they love the produce of the second." "Who wants to be good if he has to be hungry too?" said Richard Frost. この後にドクは"Oh, it isn't a matter of hunger. It's something quite different."と応え、会話はまだ続きます。