その3・リピート客(固定客)を増やす原点は「出演者の魅力」「定期的に着実に開催していく」ことでしょう。
落語会の強みは、主催者がその気になるだけで、毎月でも毎週でも開催できることです。しかも、固定した顔ぶれの出演者でも、連続開催が可能なのです。これは地域寄席だけが持っている最大の強みでしょう。私自身は、まだ月1回の開催ですが、本業との折り合いさえ付ければ、週1回の開催までは可能だと思っています。(いつから月1回以上にするかはまだ決めていませんが・・・・)「年4回以上の定期開催」を目指すからにはリピート客(固定客)の確保が不可欠ですが、その方法の代表は<会員制>でしょう。<有望若手応援寄席>も1年以上続けられたころから、いつも来てくれるお客さんに「会員制にして先にお金を確保しておいたほうが主催者には得なんだから、ぜひ会員制にしなさいよ」と言われていました。しかし、この<会員制>は、単なる「DM発送用の住所登録」程度なら問題はありませんが、会費の前納を前提とすると、これは主催者にはかなりのプレッシャーになってしまうのです。前納の会費を受け取ってしまうと、最新の入会会員の期限が切れるまでは「止められない」からです。前納会費を徴収していて閉会するには、「残金の返金作業」という大きな負担が掛かってくるからです。しかも、「返金に漏れ」が有った場合は、その会員からは「詐欺だ!」と非難されてしまいます。友人知人だけでなく、地域の人が会員の大部分なので、閉会後は「外を出歩くのが嫌」になるかもしれません。実は、<有望若手応援寄席>が会員制を始めたのは、開始して4年目の2004年の1月からだったのです。それは、世話人の私たち自身が「そんなに長くは続かないだろう」と思っていたからです。さらに「会員制を取らなければいつでも好きな時に止められるから」とも思っていたのです。逆に言うと「いつでも止められる」という気楽な姿勢で臨んできたからこそ、今日まで8年以上も続けて来られたのだと思います。いま<有望若手応援寄席>は有効期限を8~9ヶ月に限定した回数券制にしていますが、これも、「もう止めよう」と決めた時から販売しなければいいのです。「止めよう!」と決めてから9ヶ月くらいなら、とにかく最期まで続けられるかな、と思っているからです。だから現時点では有効期限1年の回数券を発売することは押さえています。会員制を始めなくてもリピート客が増えたのは、ずばり下記の4点だと自己分析しています。1.出演者自体に集客力があり、お客が楽しみにしてくれる2.いつも4~5ヶ月先までの出演者と日時を知らせている3.毎月1回も欠かさず着実に続けている、4.「会場を固定している」ので友人を連れてきてくれる