その10・初回開催までに、「準備費用の負担と集客で戦力になる世話人」をできるだけ増やしておくことです。
地域寄席を初めて主催する場合、その第1回の開催日は、充分な準備期間と宣伝期間を確保するために、できるだけ先の日程にしておいたほうがいいでしょう。最低でも3ヶ月先に、できれば半年先に設定してもOKです。その間、世話人グループに関することで開催日までにやっておくべき主なことは下記のようなことです。1.地域寄席の対外的な代表者と実質的な責任者を明確にしておく (両方が同一人物であっても良い)2.現金を扱うので出納係や会計責任者も決めておく。3.開催準備に要する費用の立て替えや分担方法を決めておく4.落語会が赤字の場合に世話人が負担する分担を明文化しておく5.黒字の場合の<利益>の使途も明文化しておくその上で、6.赤字の場合でも等分の負担を負ってくれる世話人をできるだけ 増やすことも重要です。なぜなら、「赤字になっている地域寄席」の負担を後から被せられるのは世話人に加わった当初は承知していても、後からふつふつと不満が湧いてくるものだからです。そして、黒字の地域寄席に後から世話人に加わった人は、その地域寄席が赤字になった時に負担するのを拒否することが少なくないからです。いくつかの地域寄席を見聞してきて判ったことは、地域寄席の第一回がスタートする前から世話人になった人は「最後まで続く」ものですが、地域寄席が順調に回数を重ねるようになって途中から世話人グループに加わった人は「続かない」ことが多いのです。<有望若手応援寄席>の場合、スタートした時の世話人は3人でした。準備にどれだけの費用がかかるかまったく判らなかったので、とりあえず「一人一律○万円の分担金」を現金で集めました。それに、第一回目の売上を足して、会場費と噺家さんへのギャラを支払って赤字であれば、さらに分担金を一律に出し合うことに決めていました。(明文化するだけの知恵は当時はまだありませんでしたが・・・・・)