115892 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

TIME BEAN GALLERY

TIME BEAN GALLERY

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

Profile

かずんこ

かずんこ

Comments

http://buycialisky.com/@ Re:お買い物(10/16) cialis 30 day trial couponget cialis cu…
http://buycialisonli.com/@ Re:お買い物(10/16) bulk cialiscialis surrey bcviagra ciali…

Favorite Blog

椿荘日記 マリ・デユプレシさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2014/09/04
XML
カテゴリ:読書
好きな人が他の異性と楽しそうにしているのをみたとき、皆さんはどう感じますか?

瀬木慎一著「ピカソ」(集英社新書)、短いから忙しくても読めるかな、と図書館でかりたまま、実は2ヶ月経っていた!
読んでみると本当にすばらしい文章で、昔の(失礼)美術評論家というのは、品のある文章を書くものだ、と感銘を受けた。
「女性の画家」を自認する、ピカソの女性遍歴がどうしても軸にはなってしまうけれど、又聞きの部分はちゃんと明記してあるし、何より、総括評価する責任というもののわかっている文章だ。たくさん知っている人が散漫にならずこんな軸の通ったものを書ける。ピカソの人生について読んだのはこれがはじめてだったが、この本を選んでよかった。これからはピカソについて、フェアであろうと私は思った。

そう、実は、私は最近までピカソがかわいそうなやつだと思っていたのだ。
「いや、かわいそうなのは、女たち、妻たち(自殺者二人って...)だろう?」と言う人も多いかと思うが、わたしは、ピカソが神の代弁者でなく「人間の男の天才」として一生「解脱」できなかったことをあわれんでいた。女を追い、振り回し、振り回されて、絵を描いて...そりゃ、社会的に発言はしていたが、わたしの考える「理想の」アーチスト像とは、もっとスピリチュアルというか、性別を超越しているような、そんなもんだった。

でも、わたしの「理想」がなんだというのだ。
ピカソは創作を続けた偉大な実在の画家であり、男だった。
画家であろうと、なかろうと、男と女がくっついていろんなことがおこって...
それは、どちらかがどちらかをくいつぶしたという話ではなく、「ただただそういうこと」だったのだ。
男も女も人生は長く、性愛に正直に生きるには、ものすごいエネルギーがいる。
そしてある種の人々は危険だとわかってもそれをせき止めない。

わたし自身はといえば、大きな船の底におもり代わりの水が入っているように、だれか一人の異性への愛、できれば報われる種類の愛があってくれた方がのびのびと生きられる(つまり絵が描ける)と思っている種類の人間だと思う。
他の人の場合はわからないが、ピカソにしても、別に自分をめぐって女たちが争うのにご満悦という訳ではなく、本当にその都度、「女という訳のわからぬ神の贈り物」に喜び、そして混乱していたのではないか、とわたしは想像する。
バカンスに誰を連れて行くかは、毎年頭を悩ませる案件だったろうし、実際「わしには決められん!」とアトリエではちあわせた女たちにはっきり言ってしまったのだから笑える。「決めてよ!」と言われたのにである。女たちは取っ組み合いをすることになったが、死人は出ず、決着はつかなかった。もうそんなの女の贈り主の神様に決めてもらわないと....。

そう、聖書では、そもそも女は男への贈り物だった。(それは女性蔑視の根拠にはならない、と私は思う)
だが、男も女も人はすべて、異性との出会いと言う、訳のわからん「善意の」贈り物を神から送りつけられて(しかもときどきダブるし!)「どうしたものかね、トリセツないし...」と困惑するもんではないか?

では、この、「ピカソ」の中にも記録されている、欺き、嫉妬という恋愛の醜い部分もそうなのか?
うーん、それはただの付随現象、だと神の善意を信じる私は思いたい。
嫉妬の根源はだいたいは行き過ぎた自己愛だし、嘘は恋人を傷つけないためというのはでたらめで、実は自衛のためにつくのだからやっぱり愛とは関係ない。

そんな「贈り物」の中で、複雑な状況のなかでもおそらく嫉妬と不安に耐えて長年関係を続けていたのに、自分から子供を連れて愛人と出て行ったフランソワーズの毅然とした態度に興味をおぼえた。ピカソとの生活について彼女の書いたものに批判もあるそうだが、そんなにひどい暴露本ではないんじゃないだろうか。
神様が考えなかったのは、「贈られた側」の心持ちだ。嫉妬で熱いときは奪い合い、取っ組み合いもするだろうが、ふと切り替わって「なんだ、ほかにもいるんじゃん」とか「いつかわたしもお払い箱」と考えたとき、「贈り物」の心は急速冷凍!とちがうやろか、とわたしは思うのである...。愛され続けたいなら、身辺整理も大事だね。

さて最後の妻、ジャクリーヌはそういう気持ちにとらわれずしっかりピカソの管理人としてがんばった!とおもいきや、おそらく「燃え尽きちゃって」ピカソの死後に自殺する。(まあ、精神のバランスを崩したんだね)
おお、神様、やっぱりこのシステムはすばらしいのか?
人間は愛を使いこなせていないぞ...

まあ、スポーツに勝ち負けがある、天気に雨、晴れがあるというのと同じで、とかく男女は恥ずかしい。
ソレを芸の肥やしにする人もあろうが、私は「天国の絵」を描いてるので、なるべくこの種の世俗の悩みには取り付かれないよう、せいぜい修業にはげむよ。
でも、好きな人が他の異性と楽しそうにしていたら?
(SNSの世の中だから、ピカソの時代よりそんな事態をよく目撃しそうだ)
そうだなあ、あまりの苦しさに、相手も含めて「全削除」かなあ...

ってどんだけプライド高いんだ!

ああ、愛を使いこなせる人間になりたい...。(涙)






















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014/09/05 03:29:18 AM
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X