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ダナンさんのプロフィール

今回英字幕版の作成に尽力頂いたダナンさんの声を紹介します。

彼女はこの映画の制作中に掲示板への書き込みを頂き、作品完成に対し強い関心を示していただき、DVD化をする構想が上がった際に「英語の翻訳」を申し出てくれました。宮古出身ながら海外生活が長く(現地でご結婚)、ふるさとに対する愛着は人一倍お持ちで、こちらからの(制作に対する)無理なお願いなども快く引き受けてくださいました。映画がこんな風に展開していくとは思いもよらず、本当に感謝しております。
フミニャン

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●本名

ダナン悦子 Etsuko N. Dunham
現在アメリカオハイオ州クリーブランド在住


●「字幕版製作の苦労した点」

なにぶん初めての試みでしたので、全てがチャレンジものでした。が、特に苦労したと言えば、日本語独特の言い回しや固定名詞をいかに忠実に英語表現するかです。どのプロ翻訳家も同じように苦労するかと想像しますが、日本語は隠喩表現と省略表現が非常に多い言語です。言葉ひとつだけを直訳してもネイティブの聞き手は理解できません。例えば、劇中の沙織がドラえもんの道具に付いて発言するセリフがあります。ドラえもんの道具と言ってもいったいどういうもので、どういう機能をしどれくらいの数があるのかとその名詞だけでは理解する上明確ではありません。そういった名詞の背後にある情報を含めて英訳しなくてはいけない点は、翻訳の補助をして下さった義理の母と随分話し合ったのを覚えています。


●「楽しかった点」

例え米国生活がある程度長くても、自分が経験しない状況においての英語というのは殆ど無知に近い状態です。この映画の翻訳によって、米国の同年代の子供達はいったいどうのように会話をするのかリサーチする機会がありました。ですから、それを知ることにより自分への更なる英語学習の糧になったと思います。何かを新しく学ぶことほど楽しいことはありません。故郷である宮古であっても、劇中行った事が無い宮古の名所がたくさんありました。この映画で宮古を再発見できた事、更にそれを英語表現する事はこの上ない喜びだったと思います。


●「字幕版が完成しての感想」

嬉しさと不安の半々という感じでしょうか。嬉しさは自分の英訳が形になり、人々に観てもらえるからですが、不安はやはりアマチュアという自分の立場から来てると思います。英語表現においてできるだけ意訳したため、それに対する反対論があるのではという心配もあります。でも、これから英語圏の世界各国の人達に見てもらえる可能性が広まりますから、今はただ期待と興奮でいっぱいです。


●「宮古のみなさんにどう観てもらいたいか」

おそらく現地に住んでいる皆さんは、宮古の自然の美しさが海外でいかに賛美されるか想像できないかもしれません。あまりにも身近であると、その美価値を忘れがちです。皆さんの心に留めて頂きたい点は、宮古は海外でも絶賛されるだけの美しい自然を持っていて、伝統的な日本の風景が今だに残る貴重な地域であるのだという事です。英語で表現された宮古を楽しんでもらうと共に、生まれ故郷に対しての誇りを再確認しながら見て頂きたいものです。


●「米国人が映画を観たらどう思うだろうか」

米国ではそうそう見ることが出来ない、いわゆる奥日本の自然を堪能できると思います。また、日本の小学生がどんな夏を過ごしているのか、そして日本独特の親子の形というものが垣間見れるのではないでしょうか。事実、私のこちらでの家族はこの映画によって、日本の家族の形、学校制度そして日本社会を少し知ることができたと言っています。


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