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2007.04.27
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カテゴリ:医療
肺塞栓 脳梗塞と 間違うか?



 今日紹介の記事は本当に意味不明。記事を読んでも何が起きたのか、おおよそのことすらわからない。たぶん書いた記者自身わからないのだろう。
 
「落ち度ない」 病院側争う姿勢 前橋の病院

記事:毎日新聞社 【2007年4月25日】

前橋の病院処置ミス損賠訴訟:「落ち度ない」 病院側争う姿勢----初弁論 /群馬

 善衆会病院(前橋市二之宮町)で手術を受けた沼田市の女性(当時54歳)の遺族が、病院と3人の医師を相手取って慰謝料など総額約6700万円を求めた損害賠償の第1回口頭弁論が24日、前橋地裁(渡辺和義裁判官)であった。病院側は「落ち度はない」とする答弁書を提出。原告の請求棄却を求め、全面的に争う姿勢を示した。

 訴状によると、女性は足の手術後、肺に血栓が生じたが、担当医師は呼吸困難などの症状から脳梗塞(こうそく)と診断。特に検査しないまま、女性は手術の2日後に肺栓塞症で死亡した。【鈴木敦子】


 記事にするなら、どのような病気やけがで手術をしたのかくらい書けばいいのにと思う。おそらくは骨折のために手術をしたのだろう。骨折というのは安静にしなければならないので、足の静脈に血栓ができやすいのだ。その血栓が肺に飛ぶと、肺塞栓を起こす。サッカーの高原選手も飛行機での移動時になった、いわゆるエコノミー症候群である。肺塞栓症になることは、一定の確率で起こりうるもので、仕方がないことなのだ。

 さらに分からないのは、呼吸困難などの症状から脳梗塞と診断したということ。呼吸困難ならむしろ肺塞栓の方を疑うだろう。何をわざわざ脳梗塞を疑うというのだろう。麻痺などによる呼吸障害や、中枢性呼吸抑制で脳梗塞を疑うというのなら分かる。でも、呼吸困難という言葉から医師が想像する状態で肺塞栓よりも脳梗塞を疑う医師がいるとも思えない。

 たぶん、医学知識のない人の書いた意味不明の訴状を、医学知識のない記者が分からないまま記事にしたのだろう。分からなければ記事にしなければいいのに。
情報になってないぞ!

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Last updated  2007.04.27 06:36:43
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