2007/08/25(土)05:02
経年劣化
この暑さ 過労死したか 扇風機
今日は医療ネタではありません。三洋電機の扇風機からの出火で火災が起き、2名が亡くなりました。37年前の製品と言うことで、さすがにメーカーの非をあげつらう報道ではありませんでしたが、三洋電機の社長らが最敬礼する場面が何度もテレビで放映されました。私には違和感のある映像でした。
確かに人命が失われているのですから、重大な事故と言えば言えるでしょう。でも、どんな製品だって経年劣化します。長年使っていれば故障することは当然ですし、電化製品であれば出火もします。あまりに長く使い続けるのであれば、リスクに対しては自己責任だろうと思います。危険性の周知のために何度もニュースを流すこと自体は分かりますが、社長の最敬礼を何度も流すのは、誤ったメッセージを伝えることになりかねないという不安があります。
そもそもこのような事故は今までにもあったはずなのですが、これほど大騒ぎになったのは初めてではないでしょうか。何かあれば責任のすべてをメーカーに丸投げするような風潮は、何でも病院や医師のせいにする風潮にも通ずるものがありそうで、見ていて不快感がありました。
扇風機火災10年で453件、5都県で10人死亡…消防庁
(読売新聞)
扇風機が出火原因となった火災が、昨年までの10年間で全国で453件発生し、10人が死亡、76人が負傷していたことが、総務省消防庁の調べでわかった。
メーカー別の内訳は集計していないが、経済産業省所管の独立行政法人の調査では、今月20日に東京都内で2人が死亡した火災の原因となった三洋電機製以外のメーカー製品でも確認されており、「メーカーにかかわらず古い扇風機は火災の恐れがある。異常があれば、ただちに使用を中止し、メーカーや販売店に連絡を」と呼びかけている。 同庁によると、扇風機が原因の火災は毎年約30~50件発生。
このうち、死亡者が出た火災は、東京都内と千葉、佐賀、愛知、岡山各県で計8件あった。
[ 2007年8月25日3時7分 ]
メーカーにかかわらず、今までにも多くの火災が起きていることが分かります。テレビでは映像の印象が大きくて、報道陣がどのようなコメントをしても、最敬礼をする社長の姿を何度も見せられれば悪いのはメーカーだという印象を与えるのではないでしょうか。サンヨーの製品だけでなく、古い製品を使い続けることの危険性を、もっとアピールするような報道を心がけて欲しいと思います。