父さんの一人旅

　１年ぶりに竿を片手に釣りへ出かけた。
出発は早朝６時半。
昨夜の時点で、女房には
「起きれたら、早い時間から釣りに行くから
長女の見送りは行けないかも」
と伝えていたが、５時に目が覚めたのは
次女の夜泣きのせいだった。



　寝たのは午前２時だったのに
３時半にはピーピー、ギャーギャー。
１回目は「ちょっと何とかしてよ」と
女房に押し付けたこともあって
５時の第２波はオレが面倒を見た。
抱っこしたりオンブしたりすること３０分。
ウトウトしてはグズグズする波状攻撃に耐えかねて
最後は「もう釣りに行ってきていい？」と
グズる次女を丸投げして家を飛び出した。



　行った先は大黒ふ頭にある海釣り公園。
目の前には横浜ベイブリッジ、みなとみらいが
バ、バーンと見えて左隅には富士山が浮かんでいる
絶好のロケーションだ。
オマケにこの日は風がなく快晴。
コンビニで調達した朝飯を平らげて
カレイにターゲットを絞った釣り糸をたらすと
知らない間にコールマンの椅子で爆睡してた。



　かれこれ２時間は寝ただろうか。
時計の針は１０時をさしていた。
この時点で丸坊主。
午後からはサバにターゲットを切り替えた。
隣近所では３０～４０センチ級のサバが
ポンポンと釣り上げられていたけど、
自分の竿（もちろん釣竿）やウキはピクリともしない。
海釣り公園到着から９時間後、
背中を丸めて手ぶらで帰宅した。



　１匹も釣れなかったのは残念だったけど
海を眺めながら１日中、
ボンヤリとできたことで
妙な清々しさはあった。
いい気分転換にはなったかな･･･。