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Jul 5, 2005
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テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:人生
島国育ちの日本人にとり、出国するというだけでも勇気が要るが、海外に住むということはそれなりの緊張感を伴う。語学の問題が第一、文化や風習の問題が第二だ。海外という言葉も、島国ならではの表現と言えよう。それでも海外旅行をする日本人の数は基本的に増えている。海外に居住する日本人の数も増えていて、平成16年10月現在の外務省統計では、約96万人に達した。私がイタリアに暮らし始めた昭和60年は、48万人だったから、この20年でちょうど倍増している。この勢いなら、恐らく今年で100万人を超えるだろう。

あらゆる出来事には必ず最初がある。日本人で誰が初めて外国に住んだのかは確定するのが困難だろう。遣隋使が派遣されるより遙か昔、日本にまだ文字がない頃から朝鮮半島と往来があったからだ。そこまで時代を遡らないが、初めてカナダに住んだ日本人にしても、本当は誰なのかは判然としない。ただ、きちんと記録が残っている人としては、永野萬蔵さんという方が1877年にカナダに渡ったことになっている。

永野萬蔵さんは1855年に長崎県口之津町に生まれ、最初は故郷で大工の見習いとして働いていた。17歳で船の修理を手掛けるようになり、どこで話を聞いたか不明だが、カナダに行きたいと思うようになった。どうも思いが募ると行動に移るタイプのようで、1877年には英国船にボイラーマンとして乗船し、カナダの太平洋側にあるバンクーバー近くに上陸した。英語は船の中で勉強したそうだ。着いたのはニュー・ウェストミンスターという町なのだが、暫くはそこを流れるフレーザー川で日本式の投網によってサケ漁を営み、その後いろいろ手掛けて一財産を成した。一旗揚げたからなのか、最初の妻が二人目の子供を出産した時に亡くなったためからか、1884年に日本に帰国している。しかし、太平洋の向こうがどうしても忘れられなかったのか、今度は米国のシアトルに渡り、ほどなくしてカナダのビクトリアに移った。そこではタバコを扱い、レストランを経営していたようだ。しかし、晩年は結核に苦しみ、1922年になると火事で財産を一切失って、失意の中、日本に戻った。そして、その1、2年後に故郷の口之津町で他界したが、永野さんの家系は今でもカナダや米国で続いている。

1987年、カナダ全国の日系人団体は、日系移民100周年ということで様々な行事を行った。恐らく日系人団体からの働きかけがあったのだと思うが、カナダの政府機関は永野さんの業績を称え、バンクーバーから北西400kmほどのところにある山を「マンゾウ・ナガノ山」と命名した。標高1968mもある立派な山だ。日本以外で日本人の名前が地名になるのは珍しいだろう。

山の名前としては、グリーンランド最南端付近に冒険家の植村直己さんを偲んで「ヌナタック・ウエムラ峰」(ヌナタックというのは元々あった峰の名前で、それにウエムラがくっついたもの)というのがある。南極には、南極越冬中に殉職した唯一の日本人である福島紳さんに偲んで、南極ヤマト山脈最高峰に「福島岳」という名前が付けられている。「マンゾウ・ナガノ山」は世界で3番目かも知れないが、フルネームが使われているのはこれだけではないか。

外国で生活するのはそれなりに緊張感が伴うと最初に書いたが、昔は今とは比べ物にならない。それも、最初の人と比べたら天地の差だろう。しかし、世界に先駆けて何かをするというのは、考えようによっては誰にでもするチャンスがある。歳を取ったと嘆かずに、初心に帰って何ができるか考えてみよう。





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最終更新日  Jul 7, 2005 01:09:54 PM
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