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テーマ:愚痴愚痴日記(1540)
カテゴリ:書評
見出し:クリエイターには読ませたくない、胸躍るアイディアの結晶たち。
マイケル・ダリアン 、リズ・ファルリー著『クリエイターの名刺コレクション(2)』(ピエ・ブックス) この類いの本を読むことは、仕事上であるなしに関わらず、とても胸躍り、贅沢な気分になることができる。名刺がモノを言う時代などとうに過ぎ去ったとは、嘯きなしに心底思うが、名刺がまたもう一つの、社会と言うフィールドやコミュニティにおける“顔”であることには変わりない。 だからこそ、最近は名刺が面白い。名刺を渡し、頂くことの多い日常の中で、出来の優劣をつけるのではなく、単純にそこから断ち現れてくるメッセージや工夫を想像して楽しい。また、ベンチャー企業や若い会社、あるいは外資系企業などは、洒脱なあしらいの名刺も多く、参考になる。 本書は、まさに名刺のオンパレード。切手が芸術であるように、名刺もまた芸術であると思う。なぜならば、“限られたスペース”という縛りを持ち、その中でイメージや情報など、さまざまな要素を視覚的に伝えるツールであるからだ。すべて、限界の中で展開するものこそ美しいと私は思う。 クリエイターという言葉は、自身を含めても、心情的/信条的に好きでない言葉である(きわめてコピー的であって、内容が空疎であるからだ)が、こうしたタイトルを選ばねばならない時代を恨むべきかもしれない。(了) クリエイターの名刺コレクション(2) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/03/31 12:52:27 PM
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